Midwinter Seminar

日本臨床免疫学会

参加者の声

  • 運営委員と講師・参加者一覧
  • 参加者の声
金沢大学大学院 医学系研究科 血管発生発達病態学(小児科) 清水 正樹
後も交流を続けたい、同世代の参加者との出会い

このたび第2回のMidwinter Seminar (MWS)に参加させて頂きました。自分は場違いなのでは?という不安もあったのですが、場所も沖縄ということで、日常を忘れて好きなことを勉強しゆっくりリラックスできるかなと、とても魅力を感じ申し込んでみました。

MWS当日は、Aグループの病態解析のセッションに所属しました。トップバッターということで、内容も免疫不全の話で、皆さんに理解していただけるか、興味を持っていただけるかと発表がはじまるまでまた不安な気持ちになりましたが、発表が終わると同じYoung Investigatorの方々から質問を多く頂いて、驚きもありましたが、同時にうれしくもあり、すごいメンバーの会だなとも思いました。その後他の Young Investigatorの方々の発表を聞きましたが、みなさん情熱を持って研究を行い、発表も迫力があり、非常に勉強になりました。また、日々の臨床で疑問に思っていることに対する答えのヒントになるような発表もあり、本当に勉強になりました。今回のセミナーを通じて同じことに興味を持つ同世代の皆さんと知り合えたことは大きな財産になりました。

金沢へ戻った後も参加者の方々からご連絡を頂き、今後も交流ができればと思っております。最後にすばらしいセミナーを企画していただきました運営委員の先生方、チューターの先生方、事務局の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科発生発達病態学教室 本田 富美子
講義に魅了され、あっという間に過ぎた時間

こ2008年 Midwinter Seminar にYoung Investigatorとして参加させていただき、とても貴重な体験をさせていただくことができました。

ほとんどのYoung Investigator の先生方が臨床の先生であること研究分野の専門が多岐にわたっていること、私は、non-MDであり、臨床の知識に乏しく、はじめは参加することへの不安がありました。

沖縄での1日目はあいにくの天候でしたが、沖縄の温かさと環境、セミナーではセッションごとにtutorの先生の各研究の導入から始まり、見やすくわかりやすいプレゼンテーション、若手主体ということでとても質問がしやすい雰囲気で、どのセッションでも活発な討論がなされていました。初めに抱いていた不安はどこにもなくただただYoung Investigatorの先生方や、御高名な先生方がしてくださる講義に魅了され、刺激を受け、知識を得てあっという間に時間が過ぎていきました。本セミナーでは、研究でも、知識においてもまだまだ未熟な私でも理解を深めることができ、セミナー終了後や、フリータイムでいった沖縄の世界遺産を前にして、普段なかなか知りあうことのできない様々な分野の先生方との交流や意見の交換は私にとっての財産になりました。

本セミナーに参加して、研究への意欲がさらに増し、病気で苦しむ人のための研究を続けたいとの意識が強くなり、さらに研究に励む意欲に燃えています。

最後に、このような機会を与えていただきましたことに深く感謝いたします。ありがとうございました。

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東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター 副島 誠
臨床免疫学に対するモチベーションを高めたMWS

2008年2月に行われた臨床免疫学会主催のMWSに参加させて頂き貴重な体験をさせて頂きました。
私はAグループの病態解析のセッションに所属し3人目の発表でした。病態解析と言っても未熟なデータであったため、Young Investigator (YI)の皆様に興味をもって頂けるかどうか不安がありましたが、発表が終わると質問攻めでした。うれしかったのですが、こんな質問攻めは初めてで戸惑いました。発表後にもテューターの先生をはじめ、いろんな先生方にアドバイスを頂き、感謝しております。

一方、YIの皆様の発表は非常にわかりやすく、発表内容の完成度は高く、勉強になりました。中にはレベルの高さに驚かされた発表もありました。

“MWSに参加してよかった”と昨年参加された先生方がおっしゃっていますが、私の場合も①同じ世代の先生方と交流ができたこと。②さらに臨床免疫に対して興味をもつことができたこと。③沖縄のリゾートホテルで日常業務から開放された4日間。などが挙げられます。「真冬の沖縄で君の臨床免疫学は変わる」というのがMWSのフレーズでしたが、②の点変わることができたかもしれません。

最後になりましたが、テューターの田中敏郎先生をはじめ、このような機会をつくって頂いた先生方、運営委員会の方々に深く御礼申し上げます。

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北海道大学大学院医 学研究科 内科学講座・第二内科 橋本 陶子
参加者同士の距離が近い、恵まれた機会

自分の未熟さ加減を知ることが出来たことが、最も大きな収穫でした。ほかのYI達の発表・ディスカッション内容に理解がついていかないもどかしさや焦りが、モチベーションに変わっていくのを感じました。MWS会場の雰囲気はいわゆる学会や研究会と大きく異なり、参加者同士の距離が非常に近く感じられます。沖縄という場、懇親会での交流、3泊4日のたっぷりとした時間、なによりチューターの先生方の親身なご指導によって、その距離感が生まれるのでしょう。そんな恵まれた機会を有効利用しないことほど勿体ないことはありません。どんなことでもその場で訊けるような雰囲気でしたから、自分の稚拙さを承知のうえで恥も外聞もなく質問をぶつけることができました。大変感謝しています。

また、親身なご指導は夜の部に及んでもその勢いが衰えることはなく、チューターの先生方と麻雀卓を囲ませていただく機会まで与えていただきました。運に任せて調子づく私に、「麻雀と同じように実験にも運はあるけれど、運に任せてばかりではいけないんだよ。」との含蓄深いお言葉をかけてくださったチューターの田中先生が、その直後に倍満を和了されたのが忘れられない思い出です。

MWSの運営にかかわってくださった皆様に深く感謝するとともに、その労に報いるべく今後益々研究に精進する所存でおります。ありがとうございました。

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国立精神・神経センター 神経研究所 免疫研究部 佐藤 和貴郎
参加して得た素晴らしい「一期一会」

ひとことでまとめると「参加して良かった!」ということに尽きます。
参加している最中に「楽しく充実した感じ」をもっただけでなく、過去を振り返り、「これまで歩んできたことは間違っていなかったなあ」と思えたし、未来へ向けて、「これからが益々愉しみだ」と希望をもつことができました。
こんなことって中々ないですよね。
どんな点でそう思ったのか?
思いつくままに箇条書きにしてみます。

  • 沖縄という風土:2月の沖縄は夏の沖縄よりもホットでクールだった。
    東京の寒空との落差。空気のやさしさ。自在になれる景気があった。
  • 同士たる参加者:ネットでのグループディスカッションで交わした3人の先生方と初めて沖縄でお会いしました。初対面とは思えない一体感がありました。
    また、他の参加者も同じ「臨床免疫」を目指し、遥々海を越えて空を渡ってきたというだけでも一体感がすぐに生じました。やさしいチューターの先生方とも。
  • たっぷりのプレゼンテーション:15分のプレゼンに15分の質疑応答、このたっぷり感が余剰や過剰を生み、一人一人、色んな角度からお互いの心に深く刻み込まれました。
  • たっぷりのアフターファイブ:一日の後半は5時から始まります。非日常を求めて沖縄へきた観光客の立場と、免疫学の論客の立場とを交互に高速に変換させながら、さらにそこに人生相談やら世界や宇宙のことも偲ばせながら、深夜まで毎日一緒に過ごしました。
  • 他の学会への波及効果:免疫の分野は共通するけれど、背景(科や領域)が様々な人たちと交流したことで、他分野の話が、もはや他人事ではなくなりました。例えばぶどう膜炎の話を聴くと「あいつはどう考えるのだろうか?今度聞いてみよう。」とか思って、退屈ではないのです。サン・ディエゴで行われたExperiment al Biologyでそれを経験しました。

というわけで、
素晴らしい「一期一会」でありました。
このような機会を与えていただいた、臨床免疫学に携わる多くの先輩方に感謝いたします。
このような試みが「臨床免疫学」のピンチから始まったとすればもはやピンチではなく、チャンスになったというべきでしょう。

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慶應義塾大学 医学部 消化器内科 鎌田 信彦
参加したものにしか分からない、戦友のような絆

平成20年2月、沖縄にて臨床免疫学会Midwinter Seminar 2008(以下MWS)が開催されました。本会は次世代の臨床免疫学を担う若手研究者の育成を目的とし2007年に新設された臨床免疫学会のサテライトセミナーです。本年で2年目の発足間もない会でありますが、国内の多施設多分野より臨床免疫学分野の若手研究者(young investigator; YI)が一堂に集い、一日中サイエンス(およびその後の飲み会?)に明け暮れるといる非常に濃密な会であります。幸運にも今回、このMWSに参加する機会を頂きました。

前年参加者から伝え聞いた予備知識もあったのですが、予想以上の激しいプレディスカッション(学会開催前に同じグループのtutorおよびYIとメールで議論する)に度肝を抜かれました。そしてMWS当日、プレディスカッションをはるかに上回る熱気に圧倒されました。さらにその後の終わりの無い脱顆粒(飲み会)。そこにいる誰もが、本当に楽しく、また真剣にサイエンスに向き合っており、気が付けば一日一日があっという間に過ぎ、何とも言えない充実感と興奮が身体に残っていました。最終日には一つの戦いを共に乗り越えた戦友のような絆を感じずにはいられませんでした。こればかりは実際に参加したものでないと分らない感覚であると思います。

私の身体に残った何とも言えない充実感。これはやはり同分野、他分野も含めて頑張っている同世代のYIたちの姿を見ることが出来たからだと思います。今まで、論文を通して多くの研究者たちの研究に触れてきました。その中には我々YIと同世代の研究者も多くいたと思います。ただ、通常それら研究者の生の姿に触れる事はほとんど無いと思います。しかしながら今回、好敵手でも、志を同じくする仲間でもあるYIたちが『どのように研究を行っているのか』、『どのような志を持っているのか』、『どれだけ酒が好きなのか』、『何故あれだけ飲んで翌日さわやかに発表や討議が出来るのか』、など生の姿を見ることができ、論文や、普通に学会に参加するだけでは感じることのできない非常に新鮮な刺激を受けました。身体の中に眠っていた熱いものが湧き出してくるようでした。私は、こんなにも素晴らしい戦友たちと志を共にし、しのぎを削っていけることを誇りに思います。研究とは同じラボの仲間だけでなく、志を共にする多くの戦友たちにも支えられているものだと改めて感じることができました。

私にとって一生に一度のMWSは終わってしまいました(基本的に2回目の参加は不可なようで)が、日々の研究生活の中で、常に沖縄で出会った仲間とは切磋琢磨し合っていると感じています。今は、研究する場所は違っても、日々頑張っている彼らの姿が想像できます。そして皆の頑張る姿が私を発奮させてくれます。これこそが、MWSで私が得た最大の宝物であると思います。

MWSは一生に一度ですが、一生の仲間が出来る場所でもあると思います。もし、興味のある方がおられたら参加してみてはいかがですか?まだ見ぬ仲間と出会うことができますよ。

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東北大学大学院 歯学研究科 口腔診断学分野 口腔分子制御学分野 酒井 梓
追いかけていきたい、たくさんの「背中」と出会ったMWS

近い未来にも遠い未来にも、自らの意思で希望を保ち続けることは、出来そうでいて出来なくて・・・悩み多き日々でした。今回私は、MWSで、自分の前を行く沢山の「背中」と出会いました。それらはこれから懸命に追いかけ、すがり、身を預け、よじのぼることのできる背中、そうさせてくれる背中です。「もしこの背中との出会いがなければ・・・・」。今やそう思うだけで不安です。なんと有難いことでしょう。

今回のYIの面々をこの先、多くの晴れ舞台で目にすることがあるのではないかと想像します。その共通のベースにこのMWSがあるのは間違いなく、私もともに3日間を過ごしたのだとこっそり嬉しく思うのかもしれません。このような有意義なセミナーの企画に携われた関係者の皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。殊更に劣等生の私を暖かく見守り励まし続けてくださった松本功先生、そしてpre-discussionからともに歩んで下さったYIの佐藤和貴郎先生、鎌田信彦先生には深く感謝しています。有難うございました。

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東京医科歯科大学 眼科 堀江 真太郎
学会発表では得られない貴重な経験

このセミナーに参加して本当によかったと思います。

一言では言えないものを得たと思いますが、その一つとして学会発表がそれほど怖くなくなったことがあげられます。

これまで一般演題の8分程度の発表、3分程度の討論しか経験がなく、学会形式で15分間のプレゼンテーションを経験できたことは貴重な体験でした。討論の15分という長さも未知の世界でした。チューターの指導教官との事前の打ち合わせは綿密を極め、チューターの先生の負担も大変なものであったと思われます。私は、そのときはその意味がそれほど理解できていませんでしたが、終えてみてとても大事なことであったことがわかりました。とてもあたり前のことなのですが、事前にとことんしっかり勉強、準備をして発表に臨むという基本を“いろは”から教えていただいたのだと思います。

全国各地から参加されているYIの先生がたは、とても情熱的かつスマートでまぶしくみえました。ただ、入門レベルであっても得るものは大きいと断言できます。

学会発表はいやというほどできても、このような機会はまずないものと思います。ありがとうございました。

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筑波大学 人間総合科学研究科 先端応用医学専攻 臨床免疫学 岩波 慶一
来年も参加したいほど、すべてが素晴らしい体験

今回、MWS2008に参加させて頂いたが、当初はMWS2007に参加する予定であった。今となっては理由を忘れてしまったが、MWS2007の演題締切日前後は何かに追われて忙しく、当研究室の若松君に泣きつく形で先に参加してもらった。参加後、若松くんに感想を聞いたところ一言「良かったですよ」と淡白な返事が返ってきたので、まぁその程度だろうと思って特別MWS2008を楽しみにもせず、半ば受動的で、しかも幾らか億劫な態度で演題を登録したように思う。

しかし、この温い気持ちはtutorの先生が決まって一変した。上阪先生だったのである。上阪先生にはこれまでにも学会でご一緒する機会が多く、鋭い質問を何回か浴びせられていたので、お名前を聞いて私の気持ちは一気に引き締まった。何より私の気持ちを引き締めたのは、若松君から聞いていた電話ミーティングであった。彼の話によると、MWS2007でtutorが上阪先生に当たった学生は電話ミーティングがあり、ある人は3時間電話でミーティングをしたとのことであった。また、ある人は自己紹介シートにドラえもんの写真を載せて叱られたとも聞いていた。

私はドラえもんに絶対間違われないような自分の写真を選び、自己紹介シートを送付した。そして、1/16電話ミーティング第1ラウンドを緊張しながら迎えた。ミーティングは予想以上に有意義なもので、研究室内からは出ないような意見も頂き、私の錆付いていた研究心がリフレッシュされたのを感じた。第1ラウンドは1時間弱で終わったが、第2、3ラウンドもあったため、結局トータル2時間強ディスカッションしたように思う。言葉にはしなかったが、私の為に貴重な時間を割いて頂いて非常に感謝した。

電話ミーティングというイベントが終わり、MWS2008は殆ど終了したような気分で、2/20沖縄へ降り立った。しかし、MWSはやはり沖縄に着いてからが本番だったのである。YIの方とのseminar後の飲み会、共通語となった脱顆粒、フリータイムに有志で行ったキャンプ視察+沖縄観光、同室との伊藤君との会話、全てが今回参加しなかったら得られなかった貴重なものであった。こう書くとextraの部分ばかりだが、勿論seminarそのものも素晴らしかった。他のYIの発表、活発なdiscussionは素晴らしく、研究の糧になった。どんなにseminarが素晴らしかったかはきっと他のYIの方々も書かれているから、私は詳細については敢えてここでは述べない。ただ一つ言わせて頂きたいのは、「来年も参加したい」ということである。しかし、これはルール上、無理である。その代わりに、来年以降も多くの方々に是非参加していただいて、私が得たもの以上の素晴らしい経験をして頂ければと思う。

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千葉大学附属病院 細胞治療学 若新 英史
参加者の気概に触発された、多彩な内容のセミナー

沖縄を訪れるのは二回目のことでした。はじめては5月の雨期でした。じめじめと不快な汗をかいた記憶があります。今回は冬の気候のせいか曇天でしたが、ホテルの部屋からの海はさすがにアズール色をたたえていました。ただこの湿度の高い感じ、ああ沖縄に来たのだ、そう思いました。

自分の研究テーマは「IL-23/Th17とマウス喘息モデル」でした。このIL-23/Th17経路は周知のように自己免疫性疾患の病態形成に深く関わっていると考えられていて、EAE,CIAといったマウスのモデルでもその重要性は確立している概念です。一方で喘息などアレルギー性疾患との関係は依然未知の部分がより多いのです。MWSではこのアレルギー領域の研究発表をしました。そしてその内容は、「気道局所でのIL-23/Th17経路の活性化があるとTh2が引き起こす気道の好酸球炎症が亢進する」というものでした。しかし一方でIL-17の気道暴露は好酸球炎症を抑制するというマウスの研究報告がJ.Exp.Med.に載りました。それが本当だとするとIL-23/Th17経路は喘息を抑制する可能性があり自分の主張は全く異なります。(もちろんIL-17とTh17はイコールではありませんが)もっと傍証が必要な状況になっていました。そんなさなかでのMWS参加でした。

MWSでエントリーしていた研究は臨床検体を用いた解析なども多かったと思います。未解決の病態に関心を向けたものもあれば難治性疾患の治療を想定し研究しているヒトもあったと思います。本セミナーはとても幅広いジャンルの研究者が参加しており、そのため実験系も多様で話の流れや研究の背景すら理解出来ないことも随分ありました。臨床免疫をやるということは「臨床と免疫をやる」ことです。臨床での鋭い観察、素朴な疑問が基礎研究を生むことはいうまでもありません。参加者はそれぞれ日頃接している臨床現場から問題をうまく抽出して基礎研究題材にされていたと記憶しています。何名かの知己を得て異なる分野とはいえ彼らの気概に触発された感がありました。

IL-17、これは気管支喘息の患者の気道で検出されます。しかも重症度と正に比例します。沖縄がおわってこの素朴な臨床的観察を文献で再度確認しました。もちろんIL-23/Th17経路云々の研究もこれに端緒をつけていますが、そもそもこの経路は臨床的観察で「喘息には悪そうな」ことが解っていたのです。(マウスではIL-17Aはさほど好酸球には関与していないがTh17は悪い、この際どうでもよい話ですが)自分は正当なのだろうと少しほっとしました。しかしながら、それよりもなにより自分でこのような基礎研究を沢山生み出すような臨床的な問題提起をしたいと思うに至りました。このことが自分にとってMWSに参加したことの財産だと思いました。

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東京慈恵会医科大学 消化器・肝臓内科 中野 真範
同世代に強い刺激を受けた、あっという間の4日間

2007年にMWSに参加した先輩に薦められ、今回参加させていただきました。大学院1年目で、やっと研究生活に慣れてきた頃に演題募集があり、正直な所、当初は戸惑いながらの参加でした。その当時は際立った研究成果が挙がっていたわけでもありませんでしたが、臨床に還元できる免疫の研究をしている「若手」が全国から集まるという事で、刺激を受けて来ようという目的もありました。「若手」と言っても研究内容は非常にレベルが高く、初日から感銘を受ける発表が続きました。通常は学会発表を聞いていると、いつのまにかウトウト、ということもしばしばでしたが、今回は不思議な事にそれぞれの演題に引き付けられるようで、興味深く刺激を受けながら聞かせていただきました。同世代の参加者達が、目を輝かせながら自分の研究成果をプレゼンテーションしている光景は、今でも目に焼きついて離れません。携わっている分野が違う研究者の集まりでしたが、だからこそ、専門的な研究成果を詳細かつ分かりやすく説明する重要性なども学ぶ事ができたように思います。

MWSの更なる素晴らしい点は、同世代ゆえにすぐに打ち解けあい、意気投合しあえたことです。先輩から「嘘のようにみんな仲良くなるよ」と聞いてはいましたが、実際にはどうなんだろうと不安もありましたが、その心配は無用でした。初日の夜はホテルでのウェルカムパーティーで同じグループの先生方と仲良くなり、翌日からは急速に仲間の輪が拡大し、夜は連日深夜まで泡盛を飲み、語りあったのも楽しい思い出です。3日目午後のフリータイムでは、野球好きなYI同士でレンタカーを借り、プロ野球のキャンプめぐりをしたり、ドライブを楽しんだりする事もできました。

Onとoffを切り替えながらの4日間は、本当にあっという間に過ぎ去ったように思います。Tutorの久松先生には発表前にまとまりのないスライドで何度もご迷惑をおかけしたと思いますが、優しく御指導いただきまして本当に感謝しております。

本格的な研究をされている方から、私を含め研究初心者までの幅広い研究者の集まりでしたが、同世代の活躍に強い刺激を受ける事ができた点が、今回の最大の収穫であったと考えております。今後も、MWSで感じた刺激を糧に、臨床・研究に励んでいきたいと思っています。貴重な体験をさせていただきまして、本当に有難うございました。

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札幌医科大学 医学部 第一病理学講座 井野田 智子
研究と自分自身を見つめなおす大変良い機会

この度我が教室の先輩が第1回のMWSに参加させていただいたお話を聞き、参加してみようと思ったのは、もちろん(?)極寒の2月の北海道を脱出して暖かい沖縄に行ける、というのもひとつの理由でしたが、臨床のために研究のモチベーションが下がりつつあり、少し頭を切り替える機会になるのではないか、と思ったためです。また、このような若手中心のセミナーに参加したことがなくどのようなものか興味をもちましたので、参加することとしました。

さて、参加が決まってからというものは日々の業務に追われてということにかこつけ、また、研究3年目にかかわらず勉強不足で知識が薄いために現実逃避傾向してしまい、なかなかプレディスカッションに参加できないまま当日を向かえてしまいました(お忙しいチューターの先生が時間を惜しんでセッティングしていただいたにもかかわらず、すみません)。周りの先生方は自分と同世代の先生と伺っていたのですが、皆さん博学で、正直不安だらけでした。

このように未熟者の私が実際参加してみての感想としましては、ディスカッションに積極的に参加される先生ばかりで、まず新鮮に驚きました。普段行っていたミーティング等ではまったく発言が少なかった自分としては、今までの実験態度や勉強不足に反省することしきりでした。

私は腫瘍免疫の分野で新規癌抗原の検索を行っていて、やっと論文をひとつ仕上げるところでした。その分野の先生は今回のセミナーでは私ともう一人の先生しかいなく、他分野の先生方ばかりでしたが、全く知らないことばかりで、細かいところはなかなか理解できないこともありましたが、何より皆さんの真摯な態度に圧倒されました。自分の発表にたいしても他分野だからこその新鮮な疑問を提示していただきありがたく思っています。

セミナーのスケジュール以外でも、フリータイムをご一緒し、夜更けまで騒がせていただき、また、人生相談にのっていただいたりと、同世代の先生だからこその交流ができました。

参加後ラボに戻ったときには、今まで以上にさまざまな視点から論理的に物事を考え、自分のオリジナリティーを追求して行こう、と、自身を奮い立たせる自分がいました。研究そのものを、また自分自身を見つめなおす大変良い機会になりました。そしてまた皆さんと繋がりをもつことができて深く感謝しております。ますます本セミナーが発展されることをお祈りしております。

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京都大学大学院 医学研究科 内科学講座 臨床免疫学 伊藤 能永
今後の研究の方向を探る上でも有用なヒント

臨床免疫学会主催のMidwinter seminar 2008に参加させていただきました。去年参加した同僚から、「とてもよかった。色々な分野の人の話が聞けて勉強になった。」と聞いていたのでとても期待していたのですが、その期待を上回る貴重な経験となりました。

まず、チューターの久松先生には、セミナーまでに自分の発表内容につき様々なコメントやアドバイスを頂きました。久松先生の御専門は自分と異なっていることもあってか、自分では気づかないようなことを御指摘いただくことができました。セミナーに向けてだけでなく、今後の研究の方向を探る上での有用なヒントとなりました。

実際のセミナーでは、YI以外の質問は原則禁止されており、YIの積極的な討論参加を促す配慮がなされていました。

はじめの発表からYIは非常に活発に質問しており、私も自分が疑問に思うことを自然に質問することができました。また、各YIの発表もレベルの高いものが多く非常に勉強になりました。特に自分が普段あまり聞く機会のない分野の発表は、視野を広めるいい機会を与えてくれました。

セミナーの日程も集中して勉強するのに丁度よいスケジュールで、半日のフリータイムや、夜の飲み会で他のYIたちとの交流を深めることができました。ここで得られた仲間は本当にこれからの自分にとって宝であると思います。

最後になりましたが、チューターの久松先生をはじめ、このような機会を作ってくださったオーガナイザーの先生方に心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

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金沢大学大学院 医学系研究科 皮膚科 早川 郁子
濃厚かつ洗練された雰囲気の会

今回、2008年2月沖縄で開催されましたMidwinter Seminar (MWS)に参加させていただきました。セミナー開催前に、グループのチューターの先生や同じグループのYIの方々に発表スライドの作成をご指導頂き、何とか会に臨むことができました。昨年参加した先生にすすめられて参加しましたが、前評判のごとく、沖縄という少し現実を忘れられる環境も手伝ってか、大変楽しい時間を過ごしました。

日本の各地から、いろいろな分野の研究をされているYIの方々が集まっての研究発表会でした。参加している先生方は、自分の研究にとても真剣に取り組んでおられることがわかり、大変刺激になりました。また、自分の発表の時は冷や冷やとしましたが、発表後の討論はとても盛り上がりました。さらに、チューターの先生方はそれをさらに上回る熱意を持って研究を行っておられることや、若手研究者の指導に当たっておられることがわかり感激させられました。チューターの先生方のご指導のたまものであると思いますが、発表や、討論、またレクリエーションなど、会全体として、濃厚で、かつ洗練された雰囲気で行われており、このような会に参加させて頂いたことは大変貴重な経験になりました。

今後はMWSでの皆様との交流を生かし、さらに研究に励み、継続していきたいと考えています。最後に、日本臨床免疫学会の先生方、運営委員会の方々に御礼申し上げます。

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東北労災病院 リウマチ科 岡 友美子
ありがたく感じた、主催者側の方々の熱意

手記を書いてね、とのことですので、来年度の申し込みを考えている方の参考になればと思いながら綴ってみます。

準備段階

前回のセミナーに参加した先輩に勧められ、開催地が沖縄ということにも釣られて申し込みました。発表内容は普段の研究発表の延長上ですが、臨床応用にどう結び付けられるかを考えることが要求されたあたり、臨床免疫学会らしいと思いました。チューターの先生との原稿のやりとりで、伝わりづらかったり誤解を招いたりするような表現を直していただき当日に望むことができました。

発表について

発表では、小さな一クラス程度の人数のYI同士での質疑応答ということで、一度発言してしまえばその後は気後れせず参加できました。発言することに慣れる場として丁度良かったと思います。
チューターの先生方の批評やアドバイスも廊下で・懇親会会場で・followのメールで頂けて、論文にまとめる際に追加しておいたほうが良い点や、客観的に引っかかりを感じさせた点を知ることができました。

発表以外

免疫を共通項として、日頃あまり接点のない科の先生の話や、遠い他県の臨床事情などを聞くことができて興味深かったです。フリータイムの日の午後には天候にも恵まれ、自分の発表も終わっており(重要)、沖縄の海と料理を堪能することができました。海へ行く人、島内を観光する人、それぞれ参加者を募っているのでそこに混ざるもよし、部屋でゆっくりリゾートホテルを満喫するもよし、みな思い思いに過ごしていたようです。

立場の近い研究者と交流する機会は、間違っても大所帯とは言えないグループで実験している身にとって、貴重なものだったと思います。また、YIの研究をサポートしようという、主催者側の方々の熱意が大変ありがたく感じられました。どうしてこんなに親切にしてもらえるのか、裏があるのではないかと思うほどの好待遇でしたが、今のところ何か騙されている様子もないので、興味のある方はこの話にのってみるといいのではないでしょうか。若手研究者にとって面白い会であり、来年以降も継続して開催されれば良いと思います。

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長崎大学 医学部附属病院 第一内科 藤川 敬太
実験に限らず臨床においても、自分の中で何かが変わった

2007年の臨床免疫学会でMWSのパンフレットをもらって、沖縄に幻想的なイメージをもっていた自分は、こんなお買い得価格で沖縄にいけるなんてと、気軽な気持ちで申し込んだ。大学院3年目で、臨床の片手間に実験をやって早3年も経過し、結果もまだ納得ができず胸をはって発表できるデータなんてなかった。実験は失敗続きでもうだめかなとモチベーションも下がりきっていた時期であった。そんなときにMWSの話がまい込んできて、何かのきっかけになればと思い申し込んだのである。

MWS初日、ホテルに到着し、オリエンテーションがあった後はいきなりフルコースのディナーが出てきて驚いた。しかしまだ飲み足りないということで、ホテルを抜け出して(脱顆粒という合言葉)親交を深めた。MWS2日目から発表があったが、15分発表で15分討論という形で活発な討論が繰り広げられた。最初は実験の内容や意味もわからず、場違いなところに来たかなと感じながらも、自分の守備範囲内でいくつか質問もできた。MWS3日目は自分の発表であったが、未熟なデータにも関わらず、興味を持ってくださる先生もたくさんいて活発な討論ができた。チューターの先生を始めいろんな人にアドバイスをしてもらったり励ましてもらい、自分は間違っていなかったんだと勇気がわいた。結局、2日目と3日目の夜も例年のごとく顆粒は放出され、沖縄料理に舌鼓をうちながら親交を深めた。同じ境遇にあるということで不思議と仲間意識が生まれた。3日目のフリータイムは、地元の人から聞いた青の洞窟という所にシュノーケリングに行った。洞窟内の幻想的な青の光に心が洗われ、明日からの現実にまた頑張ろうという気持ちになった。今回のMSWは、人と貴重なつながりを得ることができ、実験に限らず臨床においても自分の中で何かが変わったことは間違いない。是非、後輩にも勧めたいと思う。

最後にMWSの開催にご尽力くださった先生方、事務の方に感謝申し上げます。

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熊本大学 免疫識別学/皮膚科・形成再建科 福島 聡
参加して得た計り知れない経験

「真冬の沖縄で僕の臨床免疫学は変わったか?」

最初にひとつ、僕達のあとに続くであろうYoung Investigator(YI)のために祈りたい。このセミナーが今後も「沖縄」で開催されますように!

朝から夕方までみっちり組まれたセッション。通常の学会ならつまらない演題をみつけて休憩(仮眠)を決め込むのだが、それがない。自分と同世代のYIがまったく知らない分野での、魅力的な研究成果を次々とプレゼンしてくれる。多少まとはずれでもいいや。意地でもなんか質問してやろう、という気になる。脳をフル回転させてくらいついていく。湯気が出そう。束の間の休憩。豪華なホテルの廊下からハイビスカスの咲く庭にでると、2月であることを忘れさせてくれるやさしい潮風に包まれる。ああ、ここちよい疲労感。ほぐされていく頭。このしあわせ感は沖縄、すくなくとも南国でないと成立しないだろう。

Midwinter Seminarに参加して得たものは計り知れない。とくに以下の3点が僕にとっては大きかった。

一つは、「臨床」免疫学であるということ。大学院の三年間を基礎の教室ですごし、当時焦って論文をまとめようとしていた僕にとって、一番大事なことはいつしか、「いかにきれいなFigureを作るか」ということになってしまっていたようだ。他のYIの研究を聞いていても、細かい実験法などがまず、気になる。そんな時、Tutorのコメントにハッとした。「本当にその分子が患者さんの炎症局所で効いているの?」その後、三日間過ごしているうちに自然と、研究を少し離れて捉え、本当に意味があるのか?実現化できるのか?と考えるようになっていった自分がいた。

二つ目は「賢くておバカな仲間たち」。毎晩ホテルを飛び出し、飲みにいったが、よくぞこの短期間でこれだけ仲良くなったな、と思う。フラフラになるくらいに飲みながら、研究の話もしたし、くだらないこともしゃべった。それでいて、翌朝にはきちんと勢ぞろいしてまじめに議論。そのギャップがたまんなかった。いままで論文や、かしこまった学会場でしか見ることのなかった有名なラボの研究者が、こんなにもバカで、面白く、そしてやはり、まじめにがんばっているのだ、ということを知った。そしてその仲間たちと三日間を通じて、いつの間にか「同じ釜の飯を食った仲」的な感じになれたのが、ほんとにうれしかった。仲間とフリータイムには青の洞窟でシュノーケリングをしたが、あそこはほんとにお勧めですよ。

三つ目は「自信」。このセミナーでは発表15分、討論15分というすごい配分がなされているが、参加する前は、はたして15分も討論の間がもつのかな、と思っていた。ところが、実際は15分でも足りない、という雰囲気であった。そして、自分の発表の時も多くの人が質問をしてくださった。それがとてもうれしかった。正直、自分の研究テーマについてはずっとこれでいいのだろうか?という気持ちも抱えていたのだが、このセミナーを経た頃から、よし、やっぱしばらくこれでがんばってみるか!という気持ちになれた。みなさんから興味をもっていただき、貴重な意見をいただいた、というのが影響していると思う。

セミナー最後のあいさつで運営委員長の住田先生がおっしゃった。「このセミナーで自信がついた人、手挙げて!?」この時、僕は手を挙げることが出来なかった。そして僕の見えた範囲では、誰も手は挙げていなかったようだった。このとき、僕はこう感じていた。たしかに自信はついた。でもそれ以上に、いかに自分が不勉強で、もっとがんばらなきゃいけないか!後者のほうが、より強く僕の頭を占めていたのだ。

どうやら、真冬の沖縄で僕の臨床免疫学は変わったようだ。

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慶應義塾大学 医学部 リウマチ内科 花岡 洋成
共感できる部分が多くあるセミナー

2008年2月に開催された臨床免疫学会主催Mid Winter Seminar (MWS)2008に参加させていただきました。去年、私の所属する研究室から高橋勇人先生がMWS 2007に参加されており、たくさんのご助言をいただいておりました。高橋先生はチューターの先生の大変ご熱心なご指導もあり、かなり充実した前準備があったようですが沖縄から帰ってくるなり「すごく楽しかった!」とたくさんのお土産話をしてくださいました。僕の中で不安と楽しみが共存し出した瞬間でした。

MWS 2008へ向けて発表スライドのディスカッションを事前にチューターと、そしてグループ内で行いました。僕たちのグループでは頻繁にメールのやり取りをし、ディスカッションをしてきました。
従って、当日会った時は顔を見たことがない文通相手と始めて出会う感覚に似た恥ずかしさをお互い味わったと後日、笑いながら話したほどです。
当日は各グループに別れ15分口頭発表・15分質疑応答を行い、休憩をするというスタイルで進んでいきました。私はまだ研究を始めて時間が浅かったのですが、当日自分の発表だけでなく、他の若手研究者の発表を聞き、ディスカッションを重ねるというプロセスを通じて研究者として大変成長できたと思っています。
また、沖縄の夜は長く、同じ志をもった若手研究者はすぐに意気投合し明け方まで「研究」の話で盛り上がりました…。今まだ連絡を取っている友達に出会えたことも大きな収穫です。

竹内勤先生がMWS 2008の冒頭で「臨床免疫学」とは「臨床から発想し、そしてまた臨床へ還元できる免疫学」であるとおっしゃいました。研究をやる以上、臨床に応用できる何かに取り組みたいと常日頃思っていた僕には共感できる部分が多くありました。その考えを膨らませながら、若手研究者と交流し、お互い刺激し合える環境のもと、貴重な時間を共有できたこのMWS 2008は僕にとってかけがえのないものとなりました。
この会に参加する機会をくださった諸先生方に深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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東京大学大学院 医学系研究科内科学専攻アレルギー・リウマチ学 岡本 明子
研究発表を始められる時期の方に参加をお勧め

今回、第2回目のMidwinter Seminar(MWS)に参加させていただきました。

参加のきっかけとなったのは、第1回目の参加者の先生方に、沖縄の素晴しい環境で、同世代の研究者(YI)と交流が深められる、とお勧めされたことでした。

セミナー開催前に、グループチューターに発表スライドの作成をご指導頂き、同グループのYIの方々と、それぞれの研究テーマから全身性エリテマトーデスの臨床まで幅広くディスカッションを行い、親睦を深めることができました。特に膠原病診療・治療について、さまざまな先生方のご経験を伺えたことは貴重な収穫で。

セミナーでは、臨床免疫学会ならではといえる、臨床免疫学の多彩かつ最先端の発表を聞くことができました。幅広い分野の研究者が集まるというバックグラウンドの中、それぞれの発表がわかりやすく工夫されており、討論は大変盛り上がりました。また、参加者の方々の研究に対する熱意には大いに刺激を受け、研究に対する心構えを新たにしました。DFの先生方のお話からは、強い意志と研究を継続することの重要さを学びました。セミナー以外の時間にも、参加者の方々とはさらに打ち解けた雰囲気で交流を深めることができました。MWSでの皆様との交流を励みに、今後とも精進したいと考えています。すべての若手研究者にとって有意義なMWSですが、特に学会や研究会での発表を始められる時期の方々の参加をお勧めします。

最後に、MWSでお世話になりました臨床免疫学会の先生方、運営委員会の方々に深く御礼申し上げます。

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慶應義塾大学 医学部 皮膚科 横山 知明
井の中の蛙 大海で揉まれる

2008年の2月、沖縄で開催された日本臨床免疫学会主催のMidwinter seminarに参加させていただきました。昨年参加された先輩から、「めちゃくちゃ楽しいから是非参加せよ」とのお勧めを頂き、楽しみにしていました。参加申請をして、無事に採択とのお返事。12月の中旬からチューターの先生との間で、主にメールでやり取りしながら発表内容を詰めていきました。普段の研究生活の中ではラボの上司や仲間とのディスカッションを通して研究が進められていく訳ですが、ここで第三者の視点が入ると言う事は大きな事だと感じました。自分でも見過ごしていたような、新たな見方が得られて大変助かりました。

私自身は免疫学の中でも皮膚免疫学という狭い領域で仕事をさせて頂いていまして、正直免疫学の中でも他の領域の研究内容に触れる機会はあまりありませんでした。今回、四日間の昼夜に及ぶ研究発表・ディスカッションの中で、同世代の研究者の方々の優れた研究内容、また鋭い質疑応答に触れて世の中には凄い人々がいるものだと感嘆すると同時に、自らを振り返り「更に発展すべし」と決意を固めました。また、第一線の研究者の先生方の若き日のお話をいろいろと聞けたのも大変に励みになりました。

若者の集いと言う事で、夜は脱線(脱顆粒)もしばしば(?)。毎晩楽しくお酒を飲むことができ、より交流が深まったと思います。三日目午後のフリータイムには、グループの仲間とレンタカーで美ら海水族館まで行ってきました。初めて見る大水槽、巨大なジンベエザメに感動いたしました。

普段の研究生活から離れて、リゾート環境の中で過ごした四日間のセミナーは非常に濃厚で、今後の人生の大きな転換点になったようにも思います。なにより他の研究者たちとの交流が生まれた事が最大の収穫だったと感じています。

最後になりましたが、今回のMidwinter seminarの運営にあたられた全ての方々に感謝したいと思います。有り難うございました。

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横浜市立大学大学院 医学研究科 病態免疫抑制内科学 浜 真麻
声を掛け合える仲間が全国にでき、大きな宝物に

MWSに参加した感想を一言で言うと、“刺激を受けた”ということになります。

医局での昼休み時に、教授から‘沖縄で’若手向けのセミナーがあるらしいから参加してみたら、と漠然と話を伺ったのが始まりでした。ちらっと見た臨床免疫学会ホームページには真っ青な沖縄の海の写真が載っていました。これはぜひ一度行かなくては、と勢いで申し込みをしてしまった後に、さて今の自分にプレゼンできる内容などないではないかと気づき焦りました。まだ研究テーマを与えられて半年の、実験を始めたばかりの状態でした。では、どうしようか。もちろん思うように実験は進まず、テーマである‘破骨細胞とHO-1’についても十分な知識はありませんでした。1月のプレゼン資料を作成する段階まで論文を読んで勉強し、ほんの少しの得られたデータをまとめました。しかし出来上がったパワーポイントもチューターの先生に電話で行ったプレゼンもひどい有り様で、不甲斐なさに落胆しました。そこから、メールを送るたびに新しいデータに置き換えてはチューターの先生に何度も添削をしていただき、先生のご尽力でなんとか資料を提出できました。

セミナー中は、まず若手の先生方の他分野にも精通した知識の広さに驚きました。色々な科の先生の研究内容がそれぞれ興味深かったともに、他のYIの発表に鋭い指摘をするYIの先生や背後から時々発せられるチューターの先生方の皆が納得せざるを得ないようなコメントに、なるほどといちいち相槌を打ちつつ面白い討論の時間は過ぎて行きました。研究の視点として、まずこれを証明したいからこの実験系でやるという研究のデザインが重要であること、また得られた結果から何が言えて何がまだ言えていないのかをひとつずつ十分検討することの必要性を学びました。そして、いかに臨床へ応用できるか、新規治療薬の開発に結びついていくかという発想が臨床免疫の目指すところなのだと分りました。自分の研究テーマについては、始めてみたもののまだ方向性も見えず、続けていけるのかと不安がありましたが、手技的なアドバイス以外に他分野の先生から面白いと言っていただき、今後の実験に対するモチベーションを上げられたことは大きな成果でした。何年か研究をしてからの参加であれば、自分の研究についても他のYIの発表についてももっと深くディスカッションできたかもしれないと思うと少し残念ですが、これから始めるという今の時期だからこそ先輩方の研究に対する姿勢に触れられ、大きな刺激になったと思います。

このように刺激を受容し活性化された後は、“楽しんできてね”と送り出してくれたオーベンの有難い言葉通りに、冬の澄み切った沖縄の海に体験ダイビングで潜り、水族館、首里城をめぐり、沖縄料理を食して、すっかり癒されて帰路につきました。

この横浜に戻ってからは、活性化された勢いのままにImmunobiologyとThe Cellを購入して机の一番目立つ場所に置き、YI同士のメールのやり取りを読んでセミナーの余韻に浸りました。学会や研究会で顔を合わせば声を掛け合える仲間が全国にでき、大きな宝物となりました。

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長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 皮膚病態学 岩田 洋平
声を掛け合える仲間が全国にでき、大きな宝物に

MWSが終わってはや1週間が経過しました。ハイレベルな発表とディスカッションが続き、自分の勉強不足を痛感すると共に多くの刺激を受けて帰ってきました。私にとって参加してみて良かった点としては以下が考えられました。

同世代で多くの優秀な研究者と交流をもつことができた。また、「自分もやらなければ!」という強い刺激を受けた。これは今後の実験などの発展にも大きな意味を持つ物と考えます。

tutorの先生に自分の作ったスライドを見ていただきマンツーマンのご指導を頂き、自分のプレゼンテーション力が一歩成長した感じがした。 ディスカッションが活発で、問題点や今後の研究の方向性がクリアになっていく過程を通じ、ディスカッションの重要性を再認識することができた。

自分の発表内容について、自分が気付いていなかった点、問題点、解決法などについて建設的な意見を多数いただけた。
小心者の私にとってかなりの緊張があったが、終わったら何か他の学会などではない「やり遂げた」という自信がみなぎってきた。

これらの経験は普段の研究会や学会では決して得ることのできない貴重なものと確信しています。少しでも皆さんがディスカッションしていた内容について行けるように日々勉強していきたいと思います。

3日目午後のフリータイムには沖縄の青い海でシュノーケルをしてきました。4日目の午前に自分の発表があり、完全にはくつろげませんでしたが非日常の世界を楽しむことができました。このような綺麗な環境で、このMWSが今後も続いていくことを希望いたします。

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産業医科大学 第一内科学 中野 和久
夜中まで熱く語り合った仲間たちは生涯の宝

MWS2008から早2ヶ月が過ぎ、ようやく気候があの時の沖縄に追いついてきた。

全国のいろいろな分野の臨床免疫の若手研究者が集まって数日間を過ごすということで、第1回目のMWS2007から非常に興味を持っていたが、今回晴れて参加の機会を頂いた。

刺激的なことだらけだったが、研究以外の雑事に追われる今でもはっきり記憶していることをいくつか並べてみたい。

  1. 住田先生のお話の中であった「名前と研究内容が1対1になるように!」。これを聞いて今後はどんどん「ドパミンの中野」ということでいろんな人に印象付けようと思った。
  2. Welcome partyの自己紹介タイムで、Aグループのチューター:田中敏郎先生から昨年連夜“脱顆粒”をしていた前回の私の施設からの参加者(肥満細胞の澤向先生)についての話があり、これを受けて私も脱顆粒を宣言。その夜から連日ホテルを抜けて泡盛を酌み交わしながらの深夜のディスカッションが行われることとなった。(翌日には一部から“夜のチューター”などというありがたい?呼称まで頂いた。)
  3. 全国のYI達。数日を一緒に過ごし、昼夜を問わずディスカッションしたことにより、みんながそれぞれの分野で情熱を持って研究に取り組んでいる様子が伝わってきた。夜中まで熱く語り合った仲間たちは生涯の宝になると思う。
  4. チューターの先生方。私自身チューターの森尾先生には大変お忙しい中にもかかわらず、メールや電話でスライドの手直しをして頂いた。医局でPCに向かいながら電話で誰かに予行をしている様はあんまり人に見られたくないものであったが、ほかグループのメンバーに聞いても概ね同様とのことだった。毎日の激務の中でチューターとして運営に携わっていただいている先生方の臨床免疫に対する情熱やスマートな思考は今後も吸収していきたいと感じた。
  5. タクロリムス発見の舞台裏を話していただいた浅野さん。自分もいつかプロジェクトXに出れるような研究に携わりたい、と大学院生の頃本気で思っていた。研究をするからには世の中に役に立つ研究をしたいと改めて思った。

今また振り返ってみて、研究に対するモチベーションがふつふつとわきあがってきた。またみんなに学会で胸を張って会えるように頑張っていきたい。そして次のMWSにはまたうちの大学院生が参加して同じ興奮を体験できるように願いつつ指導にも力を入れていきたいと思う。

最後になりましたが、このように貴重な体験をさせていただいたMWSの運営に携わる全ての方に感謝の意を表します。本当にありがとうございました。

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東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学 豊本 雅靖
参加を通して得た、研究への刺激とアドバイス

生来の性格から屋内にこもりがちな私でしたが、先生の勧めもあってMidwinter Seminar 2008に参加させていただきました。前年の参加者が同じ研究室に所属しており、このMWSをきっかけに研究者として一皮剥けたことを目にしていましたので、今回のセミナーは自分を変えるチャンスだと考え、普段より積極性を増量して臨みました。冬の沖縄の暖かさは、そんな私を後押しし、リゾート地の開放的な空気は饒舌さも与えてくれました。

私なりにMWS2008に参加したことで自身に生じた変化を考えますと、以下の2点が挙げられます。

  • 臨床免疫学の目的「病気を治す」を意識した研究の価値に気付いた
    私の場合、基礎の研究者という位置付けになりますので、私自身が研究の成果を臨床で発揮できることにはなりませんが、研究を行うときに、病気を治すことを目的としてとらえ、意識するようになりました。それは、参加している臨床の先生方の研究への切り口、質問などにふれることで刺激されたのだと思います。実際に、臨床所見から基礎研究をすすめ、その成果を臨床に戻された発表もあり、驚愕したことを憶えています 。
  • 自分が研究生活で培ってきたものへの確信をもつに至った
    このセミナーでは、発表後の質疑応答において、Tutorの先生方が質問を必死に我慢される代わりに、Young Investigatorと呼ばれる参加者26名のみが発言する機会を与えられます。この場において自分なりに積極的に意見を述べ、討論に参加できたという思いが、自信となって残りました。また、自分の研究についても意義深いアドバイスをいただくことができました 。

上記以外にも、沖縄の気候と連日の豪華な食事、泡盛を酌み交わす交流によって、みちがえるように肌が若さを取り戻しました。セミナーから帰って1週間程度で肌は元に戻ってしまいましたが、多くの先生方と出会えた事は、何物にも換え難い財産となりました。

最後になりましたが、このような貴重な体験をさせていただくにあたり、ご支援いただいた日本臨床免疫学会、関係各社、Tutorの諸先生方・事務局の皆様に心から感謝を表明し、この場を借りて御礼申し上げます。

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埼玉医科大学 リウマチ膠原病科 横田 和浩
参加者や先生方との出会いが財産に

この度、第2回日本臨床免疫学会Midwinter Seminorに参加する機会を与えていただき大変有り難うございました。まず、紙面を借りまして理事長である山本一彦先生、運営委員長である住田孝之先生をはじめ、委員の先生、事務局の方々に深謝致します。

自分にとってのMidwinter Seminorは3泊4日の一日一日が充実していて、とても刺激的で有意義でした。。

最初は多少不安でしたが、参加された方々はみんな親切で、強い思いを抱いて臨床免疫学に取り組まれている熱い方々ばかりでした。

そして何より、ご高名な先生が身近に普通に接して頂いたことが驚きでしたし、とても嬉しかったです。

特にTutorの金沢大学皮膚科の長谷川先生にはフリータイムの時間にもかかわらず、親身に相談にのっていただき大変参考になりました。

一方、長崎大学の先生とはネットワークが出来ました。

住田先生、委員の先生、事務の方々、参加者の皆さん、忙しい中、素晴らしい時間をご一緒させていただきまして本当に嬉しかったです。今まで知らなかった事や世界、そして参加された方々に触れることができて、大きな財産になりました。どうも有り難うございました。

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兵庫県立こども病院 中岸 保夫
臨床しかしらない自分にとってかけがえのない経験

第2回目のMidwinter Seminar (MWS)に参加させて頂きありがとうございました。

自分自身研究に携わった経験がないので、申し込んだ後に、担当チューターの長谷川先生に何度も「ほんまに参加してもいいんでしょうか?」と繰り返し不安を訴えていたことを覚えています。しかもセミナー中もなかなかその不安は消えず(なにせ発表が一番最後でしたから)、とても緊張していました(幸い、お酒を飲むとどうもその不安は消えるらしく、けっこう楽しく過ごしていましたが…)。

自分の発表は、チューターの長谷川先生に丁寧に、まさに手取り足取り指導していただきました。自分の発表は臨床的な内容でしたが、フリートークの時間、その後神戸に戻ってからも多くの貴重な意見(自分ではあまり気付かなかったようなこと、本症例に限らずこれからの臨床に大きな示唆を含むようなことまで)を頂きました。みんなが一緒に考えてくれていることが実感でき、感謝の気持ちでいっぱいです。

すばらしい参加者の皆様と沖縄という非日常的な環境、そんな中でいままで臨床しかしらない僕にもかけがえのない貴重な経験をさせていただきました。今後もこのセミナーが将来の臨床免疫を担う人材の育成に大きな影響を与える機会となることを願いつつ、僕も負けずにもっと勉強してMWS参加メンバーとして成長し続けられるように頑張ります。ありがとうございました。

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