Midwinter Seminar

日本臨床免疫学会

参加者の声

Midwinter Seminar X 参加者の声

第11回目の開催となったMidwinter Seminar。事前選考を潜り抜けた16名の参加者により、4日間に渡って活発な討議が繰り広げられました。「自己満足でなく、いかに聴衆に分かりやすく伝えるかを考えるきっかけとなった」、事前のチュータリングや当日の発表、質疑を通して「自分の理解度や至らない点、検討すべき事項が浮き彫りになった」、「研究を見直し整理する良い機会になった」との意見が多く寄せられました。また、「温暖な気候の中、第一線で活躍される先生方に囲まれ研究のことだけに集中できる」など、非日常の環境だからこそ有意義な時間を得られたとの声も聞こえました。
  • 運営委員と講師・参加者一覧
  • 参加者の声
Young Investigators
Return Commentators

Young Investigators 15名

慶應義塾大学医学部 消化器内科 清原 裕貴
MWSXIへの参加をふりかえって

この度、MWS XIにyoung investigator (YI)として参加させて頂き、チューターの岡田先生をはじめ多くの先生方と有意義な討議をさせて頂くことができましたことを感謝いたしております。今回のMWSをふりかえってみて、一番印象に残った感想を一言で表すと「同世代であるほかのYIから多くの刺激をもらったこと」だと思います。臨床・研究ともにさまざまな分野の先生方が集まる会であることから、自分が全く知らない知識や考え方に触れられるという刺激があるのはもちろんのことですが、そのような中自分と同世代であり、研究を行う臨床医という、同じ立場・同じ目線にあるYIの方々は、いうなればよいライバルであり、またよい同志でもあります。セッションの中ではそのようなYIの方々の優秀な研究内容や質疑応答を聴いて、同世代でありながらこれほどの研究を行っているのかと肝を抜かれた場面も多々ありました。そして、セッションの時間だけにとどまらず、懇親会やフリータイムにほかのYIの方々と出かけた時や、さらには帰りのフライトの中でも、ほかのYIの方々と研究面だけでなく、日常の臨床でかかえている疑問や、ほかの分野での最近のトピックなど、普段同じ大学・同じ科の医師といる狭いコミュニティの中ではなかなか話すことができない内容を話すことができ、研究面のみならず臨床面においても、新たな知識や、ほかのYIに負けないようにさらに精進しなくてはという刺激をもらったと感じています。

発表においては、チュータリングを通して、専門分野の異なる先生へ、自分のプレゼンテーションあるいはスライドの中でどのような点が伝わりにくいか、それに対してどのように改善したらよいかということを明確にして頂けたと感じております。また、今回の会に参加するまで、私は質疑応答での発言に対して消極的でした。しかし、今回MWSでほかのYIというライバルがいる中で、「いかによい質問をするか」というある意味での競争の環境におかれることで、積極的に質問をするという姿勢や、よい質問をするために発表内容をより深く聴こうとする姿勢が、十二分にとまでは言えませんが、参加前に比べて確実に身についたことが、自分の成長点ではないかと考えます。

また、プレゼンテーションの内容だけでなく、いかにしてよいプレゼンテーションを行うか、といった点においても、亀田先生の「1秒ルール」や、SC talkで紹介された「熊ノ郷先生のプレゼン12箇条」、また「どれだけ多くのことを話すかではなく、どれだけ多くのことを聴衆に伝えるか」が大事であるといった教訓は、いずれも今回の会を通して今後の自分のプレゼンテーションに大きく影響を与える収穫であったと感じています。

今回のMWSへの参加をきっかけに、切磋琢磨して今後さらに研究・臨床に精進していきたいと思います。最後になりますが、今回ご指導くださったRC・チューター・SC・委員長の先生方へ深く御礼を申し上げます。今後ともご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

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札幌医科大学 病理学第一講座・口腔外科学講座 宮本 昇
MWSを通して

この度、私は、MWSを通して免疫学の根本を学び直すと同時に、医学のアカデミアに携わる者として、今後いかに医学研究を行っていくべきかという姿勢について見つめ直すことができました。

特に、臨床免疫学会理事長の上阪先生のお話にあった、医学研究は臨床応用させるために行なっているもので、その後いかに臨床応用できるかを考えながら研究を行わなければいけない、という方針には非常に感銘を受けました。

また、セミナー全体を通し、普段あまり交流の無い分野、診療科の先生方と知り合い、意見交換することができました。この度私が発表した内容は、がん幹細胞をターゲットとしたペプチドワクチンについてで、他の免疫学を研究されている方々とは少し変わった分野であることもあり、日頃の研究室内での発表や学会では既知のこととして話題にならない面から質問されることも多く、根本的な面から現在の研究を見直す大変良い機会となりました。その他、発表時のポインターの使い方やスライド構成の仕方といった、あまり学ぶ機会のない実践的なことも教えて頂くことができ、早速次回の発表から応用したいと考えております

また、MWSは、参加者30人程度と少人数制であり、演者との距離が近く質問、討論可能な機会が多く、また発表以外にも交流の機会が多いため、普段の学会等では質問することに消極的になってしまいよく分からずに終わってしまっていた細かな点も深く理解することが出来ました。

最後になりますが、この度MWSの参加に推薦して頂きました札幌医科大学病理学第一講座の教員の皆様、チューターとして細かな指導をして頂きました広島大学小児科の岡田賢先生、およびセミナー委員、シニアコメンテーター、スタッフの皆様に御礼申し上げます。

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横浜市立大学大学院医学研究科 幹細胞免疫制御内科学 仲野 寛人
免疫を軸に、細分化した医学の再統合

他の参加者の研究成果と質疑の円熟度合いからするとわたしにはまだかなりの伸びしろがあることがよく理解できました。
皆様には何もかもお見通しのような恐ろしさがありましたが、多面的な視点からよりよい研究・発表のために必要なことを教えて頂きました。
わたしにもこの素晴らしいコミュニティーになにか出来ることがないか、今後継続的に考えていきたいと思っております。

●メリット
・ ヒトの問題から始まって、研究を通してヒトに還元することが大切だと身にしみる(患者さんFirst)
・ 一歩下がってみて研究を見つめ直す視点(致命的なLimitationを見つける)の大切さが理解できる
・ 論文やプレゼンで査定されやすいポイントをFeedbackして貰える
・ 要所要所の免疫学の知識が増え、そして臨床へとつながっていく
・ より洗練された実験手法を使っているひとから生のMethod/意見を徹底的に聞ける
・ 程よい自由時間を使って他科のドクターと気の置けない仲間になれる
・ 科が違っても疑問や研究課題が共通していることが多いとわかる
・ 他科のドクターと臨床のすれ違いポイントのGapを楽しく議論できる
・ 業務は大変だけど「臨床の疑問はMD/PhDの宝」と実感できる

●デメリット
・ 平日休める立場でないと参加自体が難しい
・ 恐らくチューターやスポンサーへの負担が大きい(ありがとうございます)
・ 2月の沖縄は寒いし天気が悪い(セミナーに集中が可能?)
・ 基礎的な研究にタッチしていないと参加資格すらえられない(参加できないと損だと思う)

再びMWSXIの仲間の皆さんと会えるのを楽しみにしながら、次に研究結果を共有するまでによりよい何かを見いだしたいと思います。

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長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 先進予防医学講座 リウマチ膠原病内科学分野(第一内科)
梅田 雅孝
MWSに参加して

昨年は落選してしまったミッドウインターセミナーですが、上司よりの再チャレンジの許可をいただき、今回は念願の沖縄の地を踏むことができました。

準備段階よりチューターの山崎先生には丁寧なご指導をいただき、沖縄到着前に既にMWSの熱量を電話越しに感じさせていただきました。実験データから理論的に欠けているところなどを鋭く指摘いただき、プレゼンの全体の流れまで大きくブラッシュアップをいただきました。

日々、臨床業務合間を縫って研究の時間を確保している現状で、臨床と研究のバランスに常に悩んでいました。しかし上阪先生よりいただいた「我々臨床免疫学の人間は日々患者さんを見ているからこそ得られる閃きがあり、患者さんをなんとかしたいというモチベーションを研究に繋げることができる。」という言葉にこれまで感じていた悩みを打ち消してもらいました。

同期のYIやリターンコメンテーター、チューターの先生方の発表はどれも非常に完成度が高く、質疑応答の内容も高度であり終始圧倒されっぱなしでした。私自身も議論に参加させていただき、これまでの学会・研究会では得ることのできなかった刺激を受けさせていただきました。

私の発表においては、免疫学の同期・先輩方から仮説を証明するために不足している点、さらに解析すべき点など、濃密なご指摘をいただきました。たまたま私のデータは皮膚科領域で重要視されている分子に着目することになったのですが、これに関しては皮膚科の先生方から直接多くのご意見をいただきました。このように診療科の垣根を超えた議論ができるところがMWSの大きな魅力だと感じました。

先生方、事務局の方、企業の方々に素晴らしい4日間を提供いただいたことを心より感謝したします。冬の沖縄の猛風と熱気を受けて、臨床・研究共にさらに前に進めるよう努力を続けさせていただきます。

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産業医科大学 第一内科 河邊 明男
自然豊かな中での開放感とほどよい緊張感

MWSの4日間は、沖縄の自然豊かな中での開放感とほどよい緊張感の中であっという間に過ぎてしまいました。MWSを振り返って、多くの事を学び、楽しい思い出をつくることができたと改めて感じております。支えていただいた運営、チューターの皆様に感謝申し上げます。

MWSでは、セミナーの間だけではなく準備期間から多くの事を学ばせていただきました。自分の研究について、共同研究者以外とのディスカッションできる機会は多くありません。今回のプレゼンテーションを準備するにあたり、チューターから、なぜこの実験をしたのか、どうしてこの方法を選択したのか、この実験が足りないのではないか、ここが良くわからない等の指摘をいただきました。これらの指摘から、これまで気づかなかった研究の問題点、知識不足、新たな視点での考え方を得ることができました。

セミナーでは、研究への取り組み方、発表の仕方についてレクチャーがあり、とても勉強になりました。発表の仕方については、聴衆に目を向けて話すこと、ポインターを適切に使うことが重要であるということを教えていただき、今後実践していきたいと思います。
それぞれのグループ毎の皆さんの発表、討論は、レベルが高い内容であり、日常では経験しない刺激を受けました。討論に参加できるよう、自分の疑問に思った事、教えてもらいたいことを中心に質問をするように心がけましたが、鋭い質問をする方が多く、他者の研究を理解する上での考え方、質問の仕方を学ばせていただきました。

自分の発表、討論では、今後の実験のアドバイスから治療への結びつけ方まで意見をいただきました。皆さんが真剣に自分の研究内容を聞き、質問していただいたことはとてもうれしく感じ、今後の研究への活力になりました。

このようなほどよい緊張感のセミナーでしたが、自由時間にはレンタカーを借り、世界遺産や海を見て、おいしい沖縄そばを食べて、沖縄を満喫することもできました。
最後になりましたが、皆さん本当にありがとうございました。

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東京大学 アレルギー・リウマチ内科 土屋 遥香
MWSXIに参加して(視野が狭かった日常から、大きく開放される経験)

この度は、MWSⅪに参加させていただき、本当にありがとうございました。
真冬の沖縄で過ごした4日間は、ブリンカーを装着した競走馬のように視野が制限されていた日常から、大きく解放される経験でした。

1.チューターとの出会い
日頃、自施設以外のシニア研究者から発表準備の指導を受ける機会は殆どありません。MWSでは、チューターの保田先生に綿密なご指導をいただき、「自己満足でなく、いかに聴衆に分かりやすく伝えるか」を考えるきっかけになりました。これは、通常の学会発表を何度経験したとしても、得られない体験であったと思います。

2.濃密なディスカッション
発表と同じだけ設けられているディスカッションの時間は、本番前の恐怖や不安を吹き飛ばすほど活気にあふれ刺激的でした。他のYoung investigators(YI)の研究手法から、自分の今後の研究への応用可能性を夢見ることができ、また自分では思いもつかなかった質問を受けることで、新たな気づきがありました。更に、YI同士のディスカッションで終始せず、Return commentator(RC)やチューター、Senior commentator(SC)の先生方からいただく「ど」直球の総括は、ずっしりと心に響きました。

3.拡がる人とのつながり
同室の平松さんをはじめ、分野の垣根をこえた全国のYIの方と夜な夜な語らうことで、研究の困難や臨床との両立、家庭とのバランスなど、悩みを共有し大きな励みをいただきました。どのように恵まれた状況にあったとしても「隣の芝は青く」見えるもので、何かにつまずくと環境への不満に逃げたくなります。しかし、それぞれのYIが今置かれた場所で奮闘し成果を残そうとしている姿を目の当たりにして、自分の甘えを知り、褌を締め直すことができました。

更に、RCやチューター・SCの先生方からうかがう留学経験は、それまで視野になかった留学への憧れを抱くきっかけとなり、それぞれの人生訓から「人の役にたつ研究」と「自分が楽しい・やりたい研究」という大きな方向性を指し示していただきました。

最後になりますが、このような素晴らしいセミナーをつくり上げてくださった、SC・チューター・RCの先生方、YIの仲間、運営スタッフの皆様に心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

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慶應義塾大学医学部 呼吸器内科 朝倉 崇徳
沖縄で学んだ新たな価値観

今回、医局の先輩に勧められMWSに参加しました。私だけが呼吸器内科、かつ臨床免疫学会の場が初めてであったため不安でしたが、このMWSでは素敵な仲間との出会いを通じ、貴重な経験をすることができました。特に下記の3つの理由で大変有意義でした。

1.プレゼンテーションに関する意識が変化する
セミナーに参加が決まってすぐに、チューターである福島先生、同グループである平松先生とのSkypeミーティングが始まりました。異なる分野の視点からスライド、話す言葉を含めた発表内容に関して、丁寧に指導して頂きました。実際のセミナーにおいても、”相手に伝えること”の重要性に関して多くの助言を頂きました。

2.臨床免疫学について知ることができる
「試験管の向こうに患者の顔が見えているか?」
これがMWSの中で一番心に残った言葉でした。私は患者さんのデータをそのまま用いて現場に還元することを目標とする臨床研究に比べ、基礎研究の意義を深く理解せずに目の前のことに取り組んでいました。そんな中、”臨床免疫学とは何か”、”臨床医が研究する意義”を学ぶことができ、私の研究に対する考えは変わりました。このMWSで学んだ臨床免疫学の哲学は、今後研究を行う上で手段が目的化をするのを防ぎ、困難に立ち向かう勇気を与えてくれると確信しています。

3.分野を超えた幅広い価値観に触れられる
MWSは診療科に関係なく、同世代から、第一線で活躍されている先生まで幅広く参加することが特徴です。普段接することが少なかった方々との交流は、研究が既存の枠にとらわれないことの重要性を教えてくれました。また、各々の研究発表に対する質疑応答・食事会などを通じて意見交換を行うことで、日常にはなかった刺激を多く受け、サイエンスを思う存分楽しむことができました。

最後に、丁寧なご指導を頂いた福島先生、同じグループの平松先生(3人で真夜中に行うスカイプは良い思い出です)をはじめ、SC、TU、RC、YIの先生方、事務局の方々に心から感謝を申し上げます。また皆様とお会いできる日を楽しみにしています。

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岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 腎・免疫・内分泌代謝内科学講座 平松 澄恵
非日常の中で学べる幸せ

2年前に上阪先生が岡山にご講演に来てくださった際、 MWSをご紹介くださりました。 同じように臨床をしながら免疫の基礎研究をされている大学院生が集まる会と伺い、 是非とも参加したいと闘志を秘め、 日々研究に励み、 運よく今年YIにご採択いただきました。

採択が決まってすぐにチューターの福島先生からご連絡をいただき、 skypeでのスライド作成のご指導、 プレゼンテーションの練習が始まりました。 私は運よく、 異分野を専門とするチューターの先生からご指導を受けることができ、 自分では気づきもしなかった理解しにくい点などを丁寧に見出してくださりました。 より聴衆に理解してもらい、 より質問を引き出せるプレゼンができるようにと何度も何度も訂正を加え、 一方ではマウスのみでなくヒトデータも追加して仕上げました。

実際のセミナーでは、 自分のまったく知らない手法を用いた研究やテーマが多く、 不安でした。 しかし、 どの演題も引き込まれるような発表で。 さらに素晴らしかったのが、 どの発表も自然に研究の問題点を共有できるものばかりでした。 YIのメンバーを中心にRC、 SCを含めての、 15分の質疑時間はあっという間でした。 本当に面白かったです。 自分の発表の際にも、 多くの質問をいただき、 今後の研究を進める大きなヒントとなりました。

また、 夜にはSC、 RC、 YIと沖縄のお酒やお食事を楽しみ、 研究や教室のことなど様々なお話ができました。 沖縄という非日常の環境だからこそ愉しめる素敵な時間でした。

次の目標は、 研究を継続し「試験管をふる向こうにいる患者様」に一つでも貢献できる治療に結び付けられたらと考えます。

今回の発表にあたりご指導くださった教室の先生方、 チューターの福島先生、 発表の機会を与えてくださった運営委員の皆様に感謝申し上げます。

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東京医科歯科大学 小児科、発生発達病態学分野 岡野 翼
真冬の沖縄でかけがえのない経験を得て

ラボの上司から進められ、最初は受動的に、今回MWSⅪに参加させていただくことになりました。ホームページを拝見し、豪華な講師陣や多彩な発表内容、先輩方の体験談などから期待もありましたが(沖縄は楽しそうだな、という安直な思いもありましたが)、成人内科や皮膚科等の他科の先生が多く、自分の行っている原発性免疫不全というテーマは理解していただけるだろうか、私は他の領域の研究を理解できるだろうか、という不安も抱えていました。

3泊4日の学生時代の部活の合宿のような濃密な日々を終えて、現在は参加してよかったな、という満足感しかありません。医師になり、小児科になり、小児血液医になり、だんだんと周囲に同じようなベクトルを持つ人間が抽出されていき、周りに劣ってはならない、大学院の同期よりも研究成果を出さなければならない、などといった焦りを日々抱えていたのだと思います。MWSではその座標から開放され、異なる臨床生活を送ってきた仲間と、中立な立場で、臨床免疫という観点から科学を語り合うことが出来ました。普段とは違うより標準的な次元での自分の立ち位置を理解することが出来ましたし、大きく視野を広げることが出来たと思っています。

おそらく今回私が得たこのような貴重な経験は、○○学会、◯◯病スクール、など限られた領域の会では得られないのだと思います。臨床免疫という大きな土俵の上で多彩な背景を持った若手が混ざり合う機会はとてもかけがえの無いものだと思いました。

大変お忙しい中ご尽力をいただいたチューターの先生方やシニアの先生方に報いるためにも、沖縄から持ち帰ったモチベーションを持続させ、努力を続けていきたいと思っています。この度は大変貴重な機会をお与え頂き、MWSⅪに関わった全ての方々に心より感謝を申し上げます。

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北海道大学大学院医学研究科 内科学講座 免疫・代謝内科学分野(内科Ⅱ) 久田 諒
同世代の研究者からの大きな刺激

この度、臨床免疫学会主催のMidwinter seminar 2017に参加する機会を頂き有難うございました。このセミナーには同じ医局の先輩方が以前より参加しており、全ての方が大絶賛しておりましたので、私も是非参加したいと思い、応募致しました。

セミナー参加前には、チューターの先生から自分の研究に対する考察が深まるような数多くの示唆を頂き、発表についてもわかりやすさを追求した素晴らしいご指導を頂きました。またセミナー当日においては、自分の領域と異なる分野の非常にレベルの高い発表に圧倒され、自らの知識と経験の少なさを改めて痛感しましたが、同世代の研究者の素晴らしい研究内容とその情熱を肌で感じることが出来、大変感銘と刺激をうける4日間でした。自分の研究に関しても様々なご意見やご質問を頂き、普段気が付かなかった考え方に触れることができました。またフリータイムや飲み会と通じて個人的な交流を持つ機会が多く、短い期間にも関わらず深い親交を持つことができたことも得難い経験となりました。

普段は臨床業務をこなしつつ合間に研究を行うということで、なかなか研究のみ没頭することは難しいと感じておりましたが、今回のseminarを通じて、今までにないほど研究に対するモチベーションを高めることができました。私達がこのようにすばらしい経験ができましたのも、コメンテーター、チューターの先生方を始めとしたこのセミナーを運営して下さっている全ての方々のご尽力あってのことで、感謝の気持ちで一杯です。今後はこの貴重な経験を生かし、さらに研究を進めていきたいと思います。本当にありがとうございました。

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広島大学大学院医歯薬保健学総合研究院 小児科学 浅野 孝基
研究するということは?

「真冬の沖縄で君の臨床免疫学は変わる。」
このキャッチーなフレーズと上司からの誘いで沖縄行きを決めた。
降り立った真冬の沖縄は、期間中天候には恵まれず、沖縄ということで気を抜き、ほぼ半袖しか持って行かなかった自分には肌寒かった。一方で、会場ではそれと反比例するかのようなアツい空気が流れており、今思い返しても刺激的な4日間であった。

まず、MWSの特徴というべき事前のtutorとのミーティングからアツさを感じた。専門の異なるtutorの先生との討論は、小児科的視点とは異なる側面からの質問もあり、新鮮で大変勉強になった。データの出し方、プレゼンテーションの仕方、聴衆を意識した背景・方法の示し方、など異分野の先生へ研究内容をわかりやすく伝えるよう努力をする中で、プレゼン方法だけではなく研究内容もブラッシュアップされていった。その後、同じグループの同期YIとのメールでの討論もあり、ここまででも中々の満足感を感じていた。
 本番では、「免疫」という共通項で集まった同世代のYIの研究に対する姿勢、熱意、レベルの高さ、目標を肌で感じ、行き詰まりがちであった自分の日々の研究生活に新たな風が吹き込まれたことは間違いない。鋭い質問が途切れることがなく続くこのような雰囲気の会は経験したことがなく刺激的であり、討論に参加する楽しさを感じることができた。YI勢の質問の嵐の中で、RCの2人の先生から時に発せられる質問は、より本質的なものが多く、どれも「あー、そこかー」と思わせる様な内容で、研究を考える時の視点の置き方、広い視野で本質をみることの重要性を実感した。
SCの先生の話には研究/臨床に対する哲学的なものが散りばめられていた。「我々は何のために研究をしているのか?」、「研究する意味」を、自分の中で改めて考えさせられた。普段、目の前の事象を証明することに一生懸命になるあまり視野が狭くなっていることを実感した。俯瞰して、最終的にはそこに「患者」をみながら、ひとつひとつの実験を行う重要性を感じた。それができることが、臨床も行っている我々医師の強みであることも再認識した。その上で、本質を見抜き、症例を深く掘り下げ、一つの事象からヒトのメカニズムの本質にまで迫る意識で研究を続け、患者へ還元していきたい、というビジョンが明確となった。

MWSは、連日日中はアツく勉強し、夜はアツく酒宴を行う、頭と肝臓をフル稼働させた夢の様な時間だった。MWSを通じて、人の輪が広がり、縦と横のつながりを作ることができた。切磋琢磨すべきYI、次に目指すべきRC、最終的な医師・研究者像としてのSCというように、段階を踏んで目指していくべき目標が明確になった。自分の今後への再出発点となったセミナーであった。

最後になりましたが、MWSの準備運営にご尽力賜りました事務局の方々、直接ご指導頂きましたtutorの塚原先生、同じグループだった高田さん、同期YIとMWSに関係する全ての方々に御礼申し上げます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

最終日に全行程が終了した後には、ようやく沖縄の空が晴れ渡り、我々の前途を祝しているかのようだった。

「真冬の沖縄で僕の臨床免疫学は変わった。」

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千葉大学大学院医学研究院 皮膚科学/京都大学iPS細胞研究所 臨床応用研究部門 疾患再現研究分野 高田 紗奈美
刺激的な4日間でした

MWSXIに参加させていただき、ありがとうございました。
事前のチュータリングでは、「分野の違う人にも伝わるように」をテーマに塚原先生から何度も熱心にプレゼンの指導をしていただきました。お忙しいところたくさんのお時間を割いていただきありがとうございました。

討論は毎回活発で、同じ若手の方々からの鋭い質問・指摘には、たびたびハッとさせられました。そして、各討論の最後にいただくシニアコメンテーターの先生のコメントは、いつも胸に刺さりました。ただ聞いているだけではなんとなく分かったような気がして時間が過ぎてしまいますが、質問しようと思って聞き、考え、実際に発言することで、自分の理解度や至らない点がはっきりと浮き彫りになったと思います。終始、刺激的な時間でした。

また、このMWSでは、たくさんの人とのつながりを与えていただきました。ひとつのテーマをみんなで考えて意見を出し合ったこと、研究と関係ないこともたくさん話したこと、極寒の海で洞窟探検したこと、、、きっと大切な財産です。

この刺激的な経験を、ただの経験で終わらせることなく、成長につなげていきたいと思います。

最後に、チューターの塚原先生をはじめとする日本臨床免疫学会の先生方、運営委員の方々に、深く御礼申し上げます。

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熊本大学医学部附属病院 皮膚科形成再建科 新森 大佑
Midwinter Seminar XIは熱い

Midwinter Seminarについては、参加申し込みをするまではどういうものか、全く知らなかった。また、免疫関連の研究もしていなかったので、申し訳ないが臨床免疫学会の存在も知らなかった。参加して、今一番思うことは、セミナーのキャッチフレーズ通りであった~真冬の沖縄で君の臨床免疫学は変わる~。いやキャッチフレーズ以上であったかもしれない。4日間を通して、一貫して、「その研究が患者のためになるのか?患者に役に立つ研究にするには?」という視点を下に議論していく。日本中の優秀な演題発表に対し体で覚え(繰り返し質問を考える)、講師陣の示唆に富んだ発表に対して心で感じる。置かれた研究環境によりテーマ設定は当然異なるが、臨床応用を常に視野にいれて研究をおこなうことの、大義を痛感した(逆にそうではない研究が多いのであろう)。

2か月前から度々行うチューター、同グループ生との議論は、研究・発表内容を成熟させることができる。チューターの的確な指導により、検討すべき事項を浮き彫りにし、自分の研究の視界をクリアーにすることができた。参加するチャンスがある人は、是非参加することをお勧めする。

最後に、このSeminarへの参加を勧めていただいた同医局の先生、企画・運営に携わった先生方、事務局の方に感謝申し上げます。

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東京大学大学院医学系研究科 皮膚科学教室 三浦 俊介
MWSXIに参加して

小説家が旅館に長期滞在し小説を書くのは、非日常的環境が雑念を取り払い、集中力を高めてくれるからだそうです。沖縄でのMWSはまさにそれと同じで、温暖な気候の中、第一線で活躍される先生方に囲まれ研究のことだけに集中できる、とても素晴らしい4日間でした。

MWSはチューター制度により、沖縄へ行く2ヶ月前から準備が始まります。やってみる前は、すいません、めんどくさいな、と思っていたのが正直な感想です。ところが実際にチュータリングを受けまして、この制度の素晴しさを実感しました。普段お忙しいのにも関わらず、skypeでのミーティングなどを通して細部にわたるまでご指導頂き、また普段の研究室での討論とは違った切り口からの意見も多数頂きました。研究内容への理解が不十分であるのを痛感すると共に、問題点を整理でき、明らかに発表内容を高めることができました。このチューター制度だけでも参加する価値は十分にあると感じました。

しかし、MWSの真価はやはり沖縄での熱い討論にありました。どの発表も事前のチュータリングでとても洗練されており、また様々な科の研究者が、“臨床免疫”という共通項で科の垣根を越えて集まる会のため、普段の研究で触れないような分野や手技への理解も深まりました。同時に自分がいかに狭い視野で研究をしていたのかと反省させられました。そんな大変勉強になる発表に対して、本セミナーでの質疑応答は非常に活発です。また頂く質問は的確で、かつ時に辛いくらい鋭く、自分の研究を改めて考えることができました。

私は大学院4年目で参加しました。学年だけは順調に進むのに研究成果はnegative dataの山であることに焦り、いつの間にか学位を取ることを目標に研究をしている自分がいました。「試験管を振る向こう側に患者さんの顔をみる」という言葉をMWSで頂きました。昼はさんぴん茶片手に、夜は泡盛を飲み交わしながら毎日熱い討論をさせて頂く中で、目の前の患者さんを治す、まだ見ぬ患者さんをも治す、そんな研究を始めた当初の熱い思いを、改めて取り戻すことができました。

この4日間を通して、ここでしか出会えない多くの友人ができました。なにせ場所が沖縄です。そんな友人たちとは、フリータイムにジンベエザメのジンタ君に会いに行ったり、ジンタ君の陰で冷遇されるマナティに同情したり、なかむらそばへ絶品沖縄そばを食べに行ったり、やせいのサニーゴを捕まえたりと、とても楽しむことができました。
本当に参加できてよかったと思います。最後になりましたが、MWSXIに携わったすべての皆様に心より感謝申し上げます。

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東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科学 梅澤 夏佳
多様な専門性が交差する非日常

臨床経験を経て、病態の理解や創薬の重要性を感じたからこそ大学院に進学したものの、必要な方法論、背景知識の膨大さに右往左往しているうちに行くべき道が見えにくくなる・・・それを一気に目覚めさせてくれるのがこのセミナーと感じた。

参加の先生方は皆臨床家という共通項を持ちながらも、年齢はもちろん、これまでの軌跡、専門性や着眼点が多彩であり、さらに単に学会に参加するのでは得られないようなface to faceのコミュニケーションが昼となく夜となくできる。沖縄という場所も一役買って、まさに非日常的体験であった。非日常の環境で思考を深めるうちに、繰り返し指摘される“本質”や“目的”が結晶化するようであった。

意見を交換し悩みを共有したYIの仲間、YIに真摯に向き合ってブラッシュアップしてくださったチューターの先生方、俯瞰した視点を提示してくださったRC、SCの先生方、バックアップしてくださった事務局の方々、すべての皆様に感謝を抱きつつ、明日からの力としたい。

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筑波大学人間総合科学研究科 疾患制御医学専攻 皮膚科 久保田 典子
MWSに参加して

普段こうした行事にはおっくうで参加しないことも多いのですが、今回、上司からの勧めもあり、今後の研究の糧になれば、という思いで参加させて頂きました。

tutorの先生にはお忙しい中、時間を作って頂き、発表内容の御指導をして頂きました。普段の学会発表のスライドなどはどうしても同じ研究室の上司に見てもらうことが多くなってしまいますので、今回、他科の先生から新たな視点で助言を頂けたことは、とても良い経験でした。スライド内容もさることながら、初めて聞く相手により分かり易く内容を伝えるためのスライド作製の工夫の仕方など、初歩的なことまで丁寧に教えて頂き、大変勉強になりました。

沖縄で過ごした4日間は濃密な日々だったと思います。他の方の素晴らしい発表を聞くにつけ、自分の発表内容に対する不安が増していき、胃が痛くなるような心持で日々を送っていました。最終的に不安は的中した訳ですが、普段の学会発表ではなかなか頂けないような非常に多くの御指摘や御意見を先生方から頂き、これまでの自分の研究を見直し整理する良い機会になり、今後の研究を計画していく上でも大変ためになったセミナーだったと思います。また、セミナー終了後、改めて振り返ってみると、頂いた質問に対しての説明が充分にできていなかった点がいくつもあり、大反省をしております。このように、自分にとっては決して楽しいことばかりではなかったセミナーですが、先生方やYIの皆さんと交流を持て、伴に共通の時間を過ごせたことは得難い経験だったと思います。

最後に、MWSに参加させて頂きありがとうございました。このセミナーに関わった全ての皆様に心より感謝いたします。

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Return Commentators 2名

北海道大学病院 内科II 加藤 将(MWS2011卒業生)
やはり、最高の4日間!

二度なしルールが撤廃されたことを知り、迷わず申し込み、おかげさまで再び参加できたMidwinter Seminar、やはり最高でした。Young Investigatorたちの素晴らしい研究内容、Tutor、Senior Commentatorを交えた質の高い議論、沖縄の海、どれもが最高でした。

私の気持ち「やはり」には“as expected”以上の意味があります。私にとってMidwinter Seminar 2011は大学院生時代の一番の思い出です。これ以上のものがあるのか?と正直に思いました。そんな思いを今回再び味わうことができた、これは“much more than expected”です。また、優れた研究の多くは“unexpected results”からなります。今回再びYoung Investigatorたちのunexpected resultsに触れ、熱い議論を交わすことができました。

最後になりますが、このような素晴らしい機会を二度も与えてくださり関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

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東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 膠原病・リウマチ内科学 溝口 史高(MWS2010卒業生)
Midwinter Seminar 2010への参加から7年を経て

7年前にYoung Investigator (YI)として参加したMidwinter Seminar (MWS)で私自身が他のYIやtutorの皆さんからいただいた刺激を、今度は私自身が数年先輩の立場からYIの皆さんに提供をすることができればと思い参加を決めたMWSXIでしたが、私自身もまた、様々な収穫を得ることのできた4日間となりました。

YIの皆さんがTutorとのやり取りを経て作り上げたプレゼンテーションはどれも洗練されており、研究の面白さと課題、また発表者の熱意や迷いなどがとてもよく伝わってくるものでした。様々な視点で討論することによりお互いに刺激し合うことのできるMWSの醍醐味は今年も存分に感じられ、私もコメントをせずにはいられない気持ちにさせられました。

MWSのもう一つの面白さは、YIだけでなく私たちReturn commentatorやSenior commentatorの先生方など、様々な立場の研究者がお互いに発表をしあう会であることだと思います。Senior commentatorとして参加された先生方の華々しい業績の裏にある、熱い情熱と努力、研究者に必要なTips など、 普段学会などでは聴くことのできないお話は、研究者としてどのように歩んでいくべきかという将来を考えるための道標となるものであり、刺激にもなりました。

私自身の発表では、私の研究における信念や方向性を、最近のデータをもとに発表させていただきました。様々なフィードバックや心強い後押しをいただくことができ、研究者として私が取り組むべきことや私だからこそできることはまだまだあるという気持ちを強くすることができました。

振り返ると私が研究に取り組み始め、13年が経ちます。Physician scientistとして医学の進歩を担うことにより患者さんの役にたちたいという思いと、その一方で自分が行ってきた研究が実際に役に立つものであるのか、そしてこれから私が研究を続けていくことが医学の進歩にとって有益であるのかという自問は変わりません。その中で、最近になりようやく私自身が取り組むべき領域を見つけることができたこと、そして研究を通して医学に貢献することができるという実感をもって取り組むことができるようになったことは、YIとして参加したMWS2010を経て、現在までに得ることのできた成長であったと感じます。その過程では、素晴らしい環境を提供し指導とサポートを下さった先生方、そしてお互いに刺激をしあうことのできる仲間達との出会いは大きな支えとなってきました。

これからは私自身がそのような環境や刺激を提供することのできる研究者として臨床免疫学の発展に貢献することができるよう取り組んでいきたいと考えています。

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