学会概要 Outline

理事長

理事長 田中 良哉

一般社団法人 日本臨床免疫学会 理事長 田中 良哉
(産業医科大学医学部第1内科学講座教授)

 いま、臨床免疫学が最高におもしろい!若い力を学際的に結集すれば、世界をリードできるのでは?その最中、2019年1月から日本臨床免疫学会理事長を拝命致しました。歴代の理事長のお名前を拝見するに付け、身に余る光栄に存じます。2020年1月には一般社団法人への登記を行い、任意団体から公益性を有する社会的団体に移行しました。機能強化された成熟した学会として、会員の皆様に於かれましては、今後とも一層のご支援とともに御指導御鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 日本臨床免疫学会は臨床免疫学ならびに関連する分野の進歩発展を図ることを目的としています。免疫学、内科、小児科、リウマチ内科、腫瘍内科、腎臓内科、脳神経内科、皮膚科、消化器科、産婦人科、眼科、アレルギー科などに亘る学際的、横断的、かつ重層的な学問です。比類なきほどの幅広い分野の会員が、「免疫」という共通言語を介した交流を通じて、各分野間の普遍性と特異性を認識し、議論できれば、新たな発展に繋がるはずです。

 1984年当時、私が大学院進学と同時に入会した本学会は大変な活況でした。同秋、KöhlerとMilsteinはモノクローナル抗体技術開発を称えられてノーベル医学生理学賞に輝きました。大学院を修了した1988年にはIL-6やCD28等が報告され、現在、これらの分子を標的とした生物学的製剤は、難病治療に大変革を齎しています。免疫学的ツールを応用した薬剤が、自己免疫疾患の治療ブレークスルーを齎したことはとても有意義です。2018年には本庶佑先生が免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用によりノーベル医学生理学賞を受賞され、この分野の注目度はさらに高まりました。また、リンパ球のシグナル伝達分子JAKに対する分子標的薬も注目されています。実験室の研究を臨床の現場・患者に確実にトランスレーションできる時代になったのです。さらに、COVID-19パンデミックの中では、診断、予防、治療の全てにおいて臨床免疫学は中心的に貢献できるはずです。

 さらにおもしろい学会にするために、何をすべきでしょうか。現在、理事会や総務委員会などを中心に、基礎・臨床研究の統括・支援、国際誌充実・国際学会との連携など国際化、免疫療法認定医制度の充実、Mid-winter seminarなど若手セミナー等の発展、法人化など学会機能の強化などの課題に誠意を持って尽力しています。多くの若い先生が集まるためには何が必要でしょうか?皆様の英智を結集し、10年先の進歩を見据えて新たな潮流を実感できればと思います。ご支援とご協力を重ねてお願い致します。