学会概要 Outline

理事長挨拶

横断的免疫学から疾患の克服へ

理事長 上阪 等

理事長 上阪  等

免疫学は、ジェンナーの種痘に始まりました。我が国には、江戸末期、蘭方医により伝えられました。
種痘が効く仕組みを解き明かし、改良し、他の疾病克服にも拡げようとする学問です。

解き明かすべき謎は3つ。
なぜ、一度感染すると二度かからないのか(免疫記憶)。
なぜ、多種の病原体に特異的に反応できるのか(免疫多様性)。
なぜ、病原体を排除して自己を排除しないのか(免疫寛容)。

免疫学はこれらの謎を解くべく発展しました。
特に、基礎免疫学へのマウス遺伝学の導入で飛躍的に進歩しました。
免疫がかかわる疾患も多くが研究され、自己免疫、アレルギー、神経免疫、消化器免疫、皮膚免疫、癌免疫、生殖免疫、免疫不全など数々の疾患領域で学会や研究会も現れました。

しかし、3つの謎が大方解かされた今、果たして免疫がかかわる疾患の大方が克服されたでしょうか。
疾患克服のためには臨床を理解する者が研究を進めなくてはなりません。
各疾患領域の研究者が横断的に集まり、知恵を出し合わなくてはなりません。
基礎免疫学の成果は臨床免疫学の知識で疾患克服に活かされるのです。

「横断的免疫学から疾患の克服へ」
私たち、臨床免疫学者の出番です。