埼玉医科大学
竹内 勤
日本臨床免疫学会 Midwinter Seminar 2007 を終えて
日本臨床免疫学会が主催する第1回Mid Winter Seminer(MWS)が、平成19年2月21日から24日まで、沖縄で開催されました。
臨床免疫学の領域で活躍する若手の臨床・研究医を対象として、臨床現場に直結する最新トピックスを集中的に学び、議論するセミナーとして企画されました。日本全国から25名がセミナー参加しましたが、運営委員はtutorとして、各テーマ別に数名のセミナー参加であるYoung Investigator(YI)と連絡を取りながら、シラバス、プレゼンテーションの準備を進め、2月の沖縄に集まったのです。
2月の寒く暗い天候の中、大きな重圧に方向性を見つけ出す事さえ困難と感じられる日常。そんな若手研究者にとって、暖かく眩しい光に包まれた沖縄の地は、開放感にあふれ、何事も新鮮に感じられる新天地であったに違いありません。
初めて行なわれる全く新しいスタイルのセミナーであったため、運営委員会も、参加者も、初めは不安だらけでしたが、会が進むにつれその不安は払拭されました。
そこで繰り広げられた議論は、YIの切磋琢磨になったばかりか、それを指導してきたtutorにも大きな刺激を与え、最終日には、参加者全員が言葉では表せないような一体感に包まれていました。この経験は、通常の学会参加や座学では決して得られない貴重なものでした。
これまで各自が努力して作り上げてきた素晴らしい研究に、さらに広い視野とかけがえの無い友人・先輩を得たという満足感、達成感を一人一人の参加者から感じました。第2回MWSは、さらにより洗練された形で、同じ沖縄の地において開催されます。今まで経験した事のない新しい世界が、そこには広がっています。
その地は、必ずや皆さんを暖かく迎え入れ、そして、大きな成長へと導いてくれるものと確信しています。
2月21日(水)
17:30~17:45 | 開講式/オリエンテーション 上阪 等 |
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18:00~18:30 | Keynote Address 臨床免疫学に今求められていること 埼玉医科大学 総合医療センターリウマチ・膠原病内科 竹内 勤 |
2月22日(木)
8:30~9:00 | 私の研究略歴と臨床免疫学に望む事 東京大学 医学部アレルギーリウマチ内科 山本 一彦 |
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9:00~10:50 | Session A:Innate Immunity チューター 大阪大学 医学部呼吸機器・免疫アレルギー・感染科 田中 敏郎 A-1 ウイルス感染により引き起こされる樹状細胞の異常と膠原病の発生、病態との関係の解明 A-2 関節リウマチにおけるマスト細胞の役割 マスト細胞トリプターゼによるPAR2を介した滑膜線維細胞へ及ぼす影響の検討 レフルノミドの新たな作用機序 A-3 腸管局所におけるNK細胞の分化 |
11:10~11:40 | 私の履歴書とメッセージ 筑波大学大学院 人間総合科学研究科臨床免疫学 住田 孝之 |
12:40~15:00 | Session B:Antigen-specific regulation reactions チューター 東京医科歯科大学 大学院膠原病・リウマチ内科学 上阪 等 B-1 全身性血管炎患者における抗内皮細胞抗体の対応抗原の同定:プロテオミクスをもちいて B-2 天疱瘡モデルマウスを用いた自己反応T細胞のinvivo病原性スクリーニング法に関する研究 B-3 WT1特異的CD4+ヘルパーT細胞を活性化できるHLA class II拘束性WT1ペプチドの同定 B-4 新規がん抗原PBFに対する骨肉腫患者の免疫応答 |
15:20~17:10 | Session C:Co-stimulatory molecules in autoimmunity チューター 筑波大学大学院 人間総合科学研究科臨床免疫学 松本 功 C-1 自己免疫疾患を伴ったICOS欠損症患者の解析 C-2 自己免疫肝疾患におけるPD-1/PD-L1/PD-L2の肝内発現動態の検討 C-3 強皮症とそのモデルマウスで起こる免疫異常 |
18:50~20:40 | Session D:Treg チューター 東京大学 アレルギーリウマチ内科 川畑 仁人 D-1 全身性自己免疫疾患における制御性T細胞異常とカルシニューリン阻害薬の制御性T細胞への影響 D-2 アトピー性皮膚炎におけるFOXP3陽性制御性T細胞の検討 制御性T細胞と臨床疾患 D-3 免疫抑制性サイトカイン産生による癌細胞免疫逃避の分子機構 |
2月23日(金)
8:30~10:20 | Session E:The role of cytokines in inflammation チューター 金沢大学大学院 医学系研究科皮膚科学 長谷川 稔 E-1 実験的自己免疫性ぶどう膜炎におけるTh-17の役割 E-2 IL-17ファミリーのコラーゲン誘発性関節炎(CIA)に対する影響 E-3 多発性筋炎の新規モデルマウスにおけるInterleukin-6標的治療の有効性 |
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10:40~12:30 | Session F:SIGNAL チューター 慶應義塾大学 医学部内科学(消化器) 久松 理一 F-1 シェーグレン症候群における分子機構の解明 F-2 ホリスタチン関連蛋白刺激による細胞内シグナル伝達機構の解明 F-3 抗リン脂質抗体症候群における補体活性化の意義、抗プロトロンビン/フォスファチジルセリン 抗体による細胞内シグナル伝達の解析 |
2月24日(土)
8:30~10:20 | Session G:Molecular approach to autoimmune diseases チューター 埼玉医科大学 総合医療センターリウマチ・膠原病内科 亀田 秀人 G-1 多発性筋炎、皮膚筋炎の免疫学的特徴についての検討 G-2 ミクリッツ病(IgG4関連疾患)の病態解明 G-3 Cryopyrin関連周期熱症候群におけるCIAS1遺伝子変異の解析 |
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10:40~12:30 | Session H: Novel Therapeutic Approaches for Immunological Disorders チューター 東京医科歯科大学 小児科 森尾 友宏 H-1 CD20抗体療法におけるB細胞除去の分子機構 H-2 細胞膜透過型CDKIを用いた関節炎の細胞周期制御療法の研究 H-3 遺伝子導入ES細胞由来の樹状細胞を用いた免疫制御療法の開発 |
12:45~13:00 | 閉講式 |