Midwinter Seminar

日本臨床免疫学会

過去のセミナー

Midwinter Seminar 2012

恒例となった万座ビーチで、第6回目の開催を迎えたMWS。今回も臨床免疫学の時代を担う数多くの研究者たちによる、活発な討議を行われました。

委員長より

慶應義塾大学
竹内 勤

日本における臨床免疫学のリーダー育成を目指して

免疫が関与する疾患を対象とする病態研究、トランスレーショナル研究、さらには新規薬剤・診断法の開発、その臨床応用などを包含する臨床免疫学からは、次々に新知見が生み出され、力強い進化を遂げていますが、一方で、その将来を担う研究者が必須です。Midwinter Seminarは、日本における臨床免疫学の若手リーダーを育成する事を目的として、日本臨床免疫学会によって企画・運営され、今回で6回目を迎えることになりました。新進気鋭の若手研究者や、研究マインドを有する臨床医(Young Investigator:YI)が集い、基礎的研究や臨床的研究に関する最新の成果・課題を発表し、討論を重ねながら、臨床免疫学についての学識を高め、施設、地域の垣根を越え交流を深めて頂く絶好の機会と考えております。

Midwinter Seminarに参加する若手研究者は、各領域の第1線で活躍されておられる運営委員(Tutor)から、メールなどを通してきめ細かい指導を受けます。この後、沖縄で開催されるセミナー本番の発表に臨みますが、そこでは、方法論、結果の解釈、今後の展開、技術的な改良点等、YIとTutor全員が各発表者の研究を発展させるべく、活発かつ真剣な議論が展開されます。発表者の発表スキルやディスカッションの腕を磨く絶好の機会でもあります。1日のセッションが終了した後には、今まで決して知り合う事のなかった若手研究者同士が、夜の更けるのも忘れて意見交換する姿を見る事が出来ます。セッションで議論して初めて生まれる相互理解と、真冬にもかかわらず温暖で美しい珊瑚礁に囲まれた沖縄の地、があってこそもたらされる場外での交流も、このセミナーで得られる大きな収穫の一つです。このセミナーの経験者は、すでに臨床免疫学会の重要な牽引者となっており、他学会・研究会でもマイクの前に立つ姿を、最近よく見かけるようになりました。臨床免疫学の大切な財産です。

真冬の沖縄で開催されるMidwinter Seminarへの参加を御待ちしておりますので、どうぞ奮ってご応募下さい。

最後に、日常業務でご多忙の中、情熱をもってYIの指導を行なっていただくTutorの先生方、大変ご苦労様です。この場を御借りして御礼申し上げます。また、当セミナーの開催にあたりましては、共催各社の多大なるご支援を賜りました。心より御礼申し上げます。

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プログラム

開催地:ANAインターコンチネンタル万座ビーチホテル
2月8日(水)
17:45~18:00 開講式/オリエンテーション
18:00~18:15 Keynote Address 臨床免疫学に望むもの
慶應義塾大学医学部 リウマチ内科 竹内 勤
2月9日(木)
8:00~10:15 Session A:Analysis of human immunology
チューター 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 疾患制御医学臨床免疫学 松本 功

A-1 抗NMDA受容体抗体陽性SLEの臨床像の特徴と抗NMDA受容体抗体の機能解析について
東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 五野 貴久

A-2 分類不能型免疫不全症の病態解析と責任遺伝子探索
東京医科歯科大学大学院 発生発達病態学 満生 紀子

A-3 関節リウマチ(RA)患者のT細胞におけるNKG2Dの発現解析
慶應義塾大学 医学部 リウマチ内科 泉 啓介

A-4 アトピー性皮膚炎における表皮親和性p53ファミリーの機能的意義
札幌医科大学医学部病理学 久保 輝文

10:30~12:15 Session B:Antigen specific immune response
チューター 東京医科歯科大学大学院 発生発達病態学 森尾 友宏

B-1 GPC3ペプチドワクチン 第Ⅰ相臨床試験における免疫学的解析
国立がん研究センター東病院臨床開発センター機能再生室 澤田 雄

B-2 食物アレルギーに対する経口免疫療法の確立と治癒メカニズムの解明
東京大学医学部 小児科 伊藤 直香

B-3 フィラグリン欠損マウスにおける 角層バリア機能異常と経皮免疫応答の亢進
慶應義塾大学医学部皮膚科 川崎 洋

13:30~13:45 DF talk-2:宿主の免疫状態と感染症の病像
琉球大学 医学部 感染病態制御学 藤田 次郎
13:45~15:30 Session C:Macrophages
チューター 東京医科歯科大学大学院 膠原病・リウマチ内科 上阪 等

C-1 肥満内臓脂肪組織の低酸素環境とM1/M2マクロファージの関連についての検討
富山大学 医学部 第一内科 藤坂 志帆

C-2 新規生理活性ペプチドAPLによる腸管粘膜の免疫調節機構の解析
東京医科歯科大学 消化器内科 鈴木 雅博

C-3 抗リン脂質抗体症候群における血栓傾向のメカニズムに関する研究
北海道大学大学院 医学研究科 内科学・第二内科 大友 耕太郎

15:45~17:30 Session D:Innate Effector Cells
チューター 慶應義塾大学医学部 リウマチ内科 亀田 秀人

D-1 Mast cells play a key role in host defense against lethal HSV infection through TNF-αand IL-6 production
山梨大学医学部 皮膚科 青木 類

D-2 好中球は関節炎のeffector phaseにおいてIL-17の産生源として重要である
京都大学大学院 医学研究科 内科学・臨床免疫学 片山 昌紀

D-3 間質性肺炎モデルマウスにおけるNK1.1陽性γδT細胞の解析
筑波大学大学院 人間総合科学研究科 疾患制御医学専攻 臨床免疫学 瀬川 誠司

17:30~18:00 産学連携セッション:抗真菌薬ミカファンギンの創薬研究
―実際の研究現場では何が起こっていたか?―

アステラス製薬 藤江 昭彦
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2月10日(金)
8:20~8:35 DF talk-2:Think zebra!
金沢大学医薬保健研究域 小児科 谷内江 昭宏
8:35~10:20 Session E:Innate Immune Receptor
チューター 産業技術総合研究所 辻 典子

E-1 全身性エリテマトーデスおよびシェーグレン症候群における自己抗原TRIM21/SS-A1の生理的役割
横浜市立大学大学院 医学研究科 病態免疫制御内科学 塚原 利典

E-2 イミキモド誘発乾癬モデルマウスを用いた乾癬におけるLTB4-BLT1の役割の解明
東京大学医学部 皮膚科細胞情報学 住田 隼一

E-3 ドパミン受容体シグナルによる破骨細胞の分化抑制
産業医科大学 第一内科学 花見 健太郎

10:30~12:15 Session F:Cytotoxicity
チューター 国立がんセンター東病院臨床開発センター 中面 哲也

F-1 自己免疫性筋炎における再生筋線維の役割
東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科 木村 直樹

F-2 新規癌抗原KIF20Aを標的としたメラノーマでの免疫療法の可能性の検索
熊本大学医学部附属病院 皮膚科形成再建科 山下 淳二

F-3 家族性血球貪食性リンパ組織球症2型(FHL2) のCD8+T細胞におけるCD5発現低下
金沢大学 小児科 榊原 康久

19:45~20:00 DF talk-3:書かれた医学は過去の医学であり、目前に悩む患者さんの中に未来の医学の教科書がある。
佐世保市立総合病院 江口 勝美
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2月11日(土)
8:00~9:45 Session G:Transcriptional Factor
チューター 東京大学 医学部 皮膚科 門野 岳史

G-1 CD4+CD25+ Regulatory T Cells Suppress the Development of Colitis By Blocking the Differentiation from Th17 to alternative Th1 Cells
慶應義塾大学 医学部 消化器内科 筋野 智久

G-2 SLEにおけるCaMKIVの役割について
長崎大学病院 第一内科 一瀬 邦弘

G-3 IL-27によるT細胞からのIL-10産生は転写因子Egr-2を介する
東京大学大学院 医学系研究科 内科学専攻 アレルギーリウマチ学 岩崎 由希子

10:00~11:45 Session H:Clinical Application
チューター 東京大学医学部 アレルギーリウマチ内科 藤尾 圭志

H-1 GPI誘導関節炎におけるMTXの効果に及ぼすIL-6の影響に関する研究
中外製薬株式会社 育薬研究部 吉田 広人

H-2 アロ免疫によるマウス流産モデルに対する免疫学的介入の研究
日本大学医学部 病態病理学系 微生物学 相澤 志保子

H-3 皮膚硬化モデルマウスの皮膚病変への紫外線療法の有効性の機序の解明
和歌山県立医科大学 皮膚科 池田 高治

11:50~12:00 講評/閉講式
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