筑波大学
住田 孝之
日本臨床免疫学会 Midwinter Seminar 2008 を終えて
日本臨床免疫学会の目標とするところは、免疫難病の発症機序を疾患横断的かつ分子レベルであきらかにし、サイエンスに基づく新しい根治的治療戦略を開発するトランスレーションリサーチを構築、展開していくことである。
Midwinter Seminarは、次世代の日本臨床免疫学会を担う若手研究者を育成することを目的として2007年に新設された教育コースである。日常業務から離れ、サイエンスに対するモチベーションを上昇させるために本年2月20~23日に第二回のセミナーが沖縄の地で開催された。免疫難病研究に関わる26名の若手研究者が参加し各領域のexpertである8名のチューターの指導のもと、熱いdiscussionが活発に繰り広げられた。参加した若手研究者たちは、学会などでは得られない貴重な体験と自信を手にしたと確信している。その目を見張る成果はこのホームページでも報告されている。
本学会は、未来への展望を確たるものにすべく若手研究者の育成に積極的にとりくみ、その中心的な位置にMidwinter Seminarを置いている。第三回のセミナーは来年2月に沖縄で開催される。Ambitionとdreamをもった若手研究者の参加を期待している。
2月20日(水)
17:30~17:45 | 開講式/オリエンテーション |
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17:45~18:00 | Keynote Address 臨床免疫学を変えるのは誰だ? 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 先端応用医学専攻臨床免疫学 住田 孝之 |
2月21日(木)
8:00~8:15 | 臨床免疫と私 埼玉医科大学 総合医療センター リウマチ・膠原病内科 竹内 勤 |
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8:15~10:30 | Session A:Pathogenisis of immunological disorders チューター 大阪大学 医学部呼吸器・免疫アレルギー・感染内科 田中 敏郎 A-1 Wiskott-Aldrich syndromeにおけるIgA腎症の発生とそのメカニズムに関する考察 A-2 病態解析手法としての遺伝子改変細胞の作成とPTDによるprotein delivery A-3 High CCL18 Expression in Patients with Polymyositis and Dermatomyositis A-4 関節リウマチにおけるRasGRP4発現の検討 |
10:45~12:30 | Session B:Human TH-17 cells and related cytokines チューター 筑波大学大学院 臨床免疫 松本 功 B-1 ヒトTh17細胞のケモカイン受容体 B-2 クローン病病態におけるIL-23高産生腸管マクロファージの関与 B-3 シェーグレン症候群の唾液腺における病態発現にはIL-18とIL-17が関与する |
13:15~13:30 | 真冬の沖縄で僕の臨床免疫学は変わったか Midwinter Seminar 2007 YI 琉球大学 医学部第一内科 知念 寛 |
13:30~15:15 | Session C:T cell regulation Part I チューター 東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科 上阪 等 C-1 ヒト虹彩色素上皮細胞による活性化T細胞の抑制 C-2 自己免疫性関節炎におけるTH-17の抗原特異的制御 C-3 Role of IL-23/Th17 Axis in Antigen-induced Allergic Airway Inflammation |
15:30~17:45 | Session D:T cell regulation Part II チューター 慶應義塾大学 医学部内科学(消化器) 久松理一 D-1 高分化型細胞癌と樹状細胞の融合細胞を用いて作製した自己免疫性肝傷害 D-2 新規乳がん抗原としてのセントロゾーム蛋白Cep55/c10orf3の解析 D-2 コラーゲン誘発性関節炎(CIA)におけるIL-17分泌 CD4+ T細胞、γδT細胞の経時的解析 D-3 Id3によるγδ型T細胞発生の制御 |
2月22日(金)
8:10~8:15 | 私の研究歴 京都大学大学院 医学研究科内科学講座 京都大学 医学部附属病院 免疫・膠原病内科 三森 経世 |
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8:15~10:00 | Session E:Antigen discovery and immunotherapy チューター 東京大学 医学部附属病院アレルギーリウマチ内科 川畑 仁人 E-1 全身性エリテマトーデス(SLE)患者血中の抗DNA抗体に対してDNAをmimicする生体内ペプチドの発見 E-2 蛋白シトルリン化機序の解析 E-3 遺伝子導入ES細胞より分化誘導した樹状細胞を用いた癌免疫療法 |
10:15~12:00 | Session F:Autoantibody production and its regulation チューター 埼玉医科大学 総合医療センター リウマチ・膠原病内科 亀田 秀人 F-1 全身性エリテマトーデスにおける抗二本鎖DNA抗体産生細胞の解析 F-2 SLEモデルマウスで脾臓貪食細胞によるヌクレオソーム提示が腎炎発症に重要である F-3 Suppressive effects of CD4+ CD25+ regulatory T cells in pemphigus vulgaris model mice |
19:30~20:00 | タクロリムス発見の舞台裏 アステラス製薬株式会社 学術情報部 情報創造2 浅野 雅之 |
2月23日(土)
8:10~8:15 | 研究と邂逅-節目での出合い 聖マリアンナ医科大学 内科学(リウマチ・膠原病・アレルギー内科) 尾崎 承一 |
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8:30~10:15 | Session G:Immune regulation by bioactive substances チューター 東京医科歯科大学大学院 発生発達病態学分野 森尾 友宏 G-1 HO-1による破骨細胞分化の制御 G-2 B細胞シグナル伝達分子であるCD19の創傷治癒に対する役割 G-3 樹状細胞・T細胞相互作用における神経伝達物質の役割の解明と自己免疫疾患治療の新戦略 |
10:30~12:15 | Session H:Treatment チューター 金沢大学大学院 医学系研究科 皮膚科学 長谷川 稔 H-1 E3ユビキチンリガーゼc-MIRの抗炎症効果による関節炎治療 H-2 スタチンによる関節リウマチ滑膜細胞に対する抗炎症作用機序の解明 H-3 高IgD症候群について |
12:30~12:45 | 閉講式/授賞式 |